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ファッション用語 繊維編 一覧表 [ファッション用語 繊維]

繊維とは、糸を構成する原料の事。全く揃っていない毛様の物質である。繊維は用途に応じて2種類に分けられる。

1束にまとめられ、撚りをかけた糸は織布、ニット編地、レース等、製織に使用される。もうひとつは繊維をそのまま使用し、フェルトや不織布に使用される。

CIS綿(シーアイエスめん)とは旧ソ連綿のこと。生産量では中、米国についで第3位。旧ソ連は15の共和国からなっているが、そのうち綿花を生産しているのは6カ国、その中ではウズベキスタン共和国が最も多く3分の2を占める。CIS綿は中番手用の綿である。

CVS(シー・ブィ・エス、chiefvaluesynthetic)合成繊維とその他の繊維との混紡、混用の場合、合成繊維の比率が50%以上を占める、糸、布地、製品など。

CVC(シーブイシー、chiefvaluecotton)綿とその他の繊維との混紡、混用の場合、綿の比率が50%以上を占める、糸、布地、製品など。

PTT繊維(ポリトリメチレンテレフタレートせんい}伸縮性のある繊維で、ストレッチ織・編物用の繊維。
現在の伸縮性繊維であるポリウレタン繊維とくらべると、伸縮性、伸縮力(キックバックパワー)ともやや劣るが、価格が安いため少しずつ使われるようになってきている。熱的性質や染色性がポリエステルとナイロンの中間的な繊維である。
アクリルには2種類あり、原料となるアクリロ二トリルの分量が50%以上のものをアクリルと呼ぶ。もう一つは40~50%のもので、アクリル系又はモダアクリルと呼ぶ。
日本製繊維の代表的なものでは日本エクスランのエクスラン、三菱レーヨンのボンネル、旭化成のカシミロンが挙げられる。
用途は衣料用の他、カーペット、毛布、ふとん綿等、多岐にわたって使用されている。

 天然繊維の中で最も強度に優れている。いろいろな種類があるが、統一名称で麻と呼ばれている。代表的なもので亜麻がある。

アスベスト(asbestos)とは、石綿(いしわた)ともいい、鉱物繊維の一種で橄欖石(かんらんせき)蚊絞石(ぶんこうせき)、角閃石(かくせんせき)が変化して繊維状となったものである。
やや青みのある白色で長さは数cm以下。耐熱繊維、石綿ストレートなどの工業用材料に使われていたが、肺癌の発症要因となるなどの公害問題が起こり、最近では使われていない。

アセテート(acetate)とは、酢酸繊維素(さくさんせんいそ)とセルロース繊維素からなる半合成繊維である。光沢があり、染色性がよいので用途は衣料用、とくに婦人用である。
リンター・パルプ、または木材パルプを主原料にし、これに酢酸を化学的に結合してつくられる。この場合、セルロースに結合した酢酸の割合を酢化度というが、酢化度45%以上のものをアセテート、59.5%以上をトリアセテートと規定している。
トリアセテートに対しアセテートのことを正式にはジアセテート、またはダイアセテートという。強度が弱いのが欠点とされている。たばこのフィルターとしても用いられている。商標には、三菱レイヨン(株)〈リンダ〉、帝人(株)〈テイジンアセテート〉がある。

アップランド綿(アップランドめん、uplandcotton)アメリカで生産される、いわゆる米綿の中で圧倒的に多く生産されている綿の品種で、米綿の代名詞のようになっている。現在はアメリカだけでなく南米、インド、アフリカ、ロシア、中国などでも栽培されている
アニマルファイバーとは動物繊維。羊毛、山羊毛、モヘアなどの獣毛繊維と絹繊維など動物から作られる繊維の総称である。

アパカ(abaca)マニラ麻のこと。フィリピンでのマニラ麻。

亜麻(あま)は比較的寒い地方で栽培される一年草の植物で、繊糸の状態をフラックス、糸や布地にするとリネンとよぶが、厳格な用語の区別はなく、現在では繊維も含めて一般的にリネンといわれる。
原産地はコーカサスから中近東付近といわれるが、主要産地は、北欧、特に旧ソ連、バルト海地方の東欧圏、ベルギー、フランスなど。繊維は細く、短い。強度があり、色は黄味がかった淡い茶色。風合いはソフトでしなやか、吸水性、放湿性、発散性、清涼感にすぐれている。ブラウス、スーツ、ジャケットなどの衣料用、寝装用、資材用として使われている。


アラミド繊維(アラミドせんい、aramidfiber)全芳香族(ぜんほうこうぞく)ポリアミド系の繊維である。
原料によって二つのタイプがあり、一つはポリメタフェニレン・イソフタルアミドであり、もう一つはポリパラフェニレン・テレフタルアミドである。
前者は融点(固体が液体に変わる時の温度)3200Cと耐熱性にすぐれ、後者は最高の強度(22g1デニール)と570""(以上の高い融点を特徴としている。いずれも耐熱、高強力を必要とする工業用途に使われる。

アルパカ(alpaca)とはペルー、ボリビア、アルゼンチン北部などの3,000m以上の高地にに生息するラクダ科の羊に似た動物の毛である。
毛質はウールタイプとヘアタイプの両方がある。手ざわりは滑らかで強さと絹状の光沢をもち、繊度は揃っており、衣料用織物、ニット、裏地などに使われる。毛の色はグレー、薄茶が多いが、ほかにコーヒー、白、茶、黒、白黒のブチなど、いずれもナチュラル・カラーとして親しまれている。


アンゴラ(angora)とはアンゴラ兎の毛で、繊維の太さが極めて細く、中空で、表面もデリケートなため、感触はやわらかく、ふんわりとした感触がある。用途は、ニット、手編み毛糸、スーツなどに使われる。また、トルコのアンゴラ地方産の羊毛のこともいい、アンゴラ羊の毛は上質のトルコじゅうたんにも使用される。


異形断面繊維(いけいだんめんせんい)とは、ポリエステル、ナイロンなど、合成繊維の多くは断面が円形であるため、ぬめり感をあたえ、てらてらとした光沢があり、天然繊維のようなさらっとした感触が得られないので、それを改善するために、繊維の断面を絹と同じ三角形、星形、五角形などいろいろな形にして天然繊維に近い感触、しなやかさ、しゃり感、深みのある光沢が得られるように改善したものである。


異収縮混繊糸(いしゅうしゅくこんせんし)とは、同じ種類の繊維で熱収縮率の異なる合成繊維を混ぜ合わせた後、熱処理(ヒートセット)することにより得られたかさ高の糸のこと。
織り上げてから熱処理すると、縮み方の少ないものの方がふくらみ、乾いた手触りになる。また、断面や染色性も併せて異なるタイプを混繊したものもある。セーターなどに使われる。


石綿(いしわた、asbestos)鉱物繊維の一種。桂素と酸素が鎖状桂酸塩の構造となり、繊維となっている。
特に耐熱性が高いこと、電気絶縁性の大きいこと、耐薬品性がすぐれていることが特徴。紡績して糸にし、織物にして石綿布となる。石綿をそのままセメントに混入してスレートをつくる。石綿糸や石綿布は断熱材、絶縁材、保温材として電線、パイプの被覆材に、防火服、石綿ふとん、パッキングなど、また航空宇宙用の耐熱部品などにも応用される。


糸目(いとめ)絹糸の専門用語。繭(まゆ)から生糸が得られる割合のこと。その割合は蚕(かいこ)の種類などにより異なるが中のかいこも含めて大体12-17%ぐらいである。


インド綿(いんどめん)とは、インドで産出される綿の総称である。
インドの綿花はハイブリッド化したことによって、品質が著しく向上し、繊維長が長くなった。その上、収穫も大きく増えた。インドの超毛綿は色が白く、手触りがよい。インド綿は1品種1地方に限られておりその産地の名を品種の名前としている。ニット製品に適している。


羽毛(うもう、down)鳥の胸毛、翼の羽(feather)とは区別され羽根のような軸がなく、柔らかくふっくらしている。ダウンジャケットや羽毛ふとんには水鳥の羽毛が使われる。


ウーリーナイロン(woolly nylon)とは、かさ高加工によって、ウールの風合いをもたせたナイロンのことである。ナイロンのもつ熱可塑性を利用して、かさ高加工を付与し、ウールのもつクリンプ(縮れ)状に繊維をふっくらさせてある。

ウール

衣料品の内、約半数を占めている。理由として、古代人類は外気から身を守る為に毛皮を衣服として用い、その後緬羊を飼育し、その毛を繊維として織る技術を発展させ今日に至っており、保温力、風合いの良さを併せ持つ事が挙げられ。
ウールは人類の衣類の歴史と共に歩んできた繊維である。
羊毛は他の繊維には見られない多くの特質を持っている。緬羊が羊毛を作り出す過程等を科学的に研究し、人工的に作り出す試みは行われたが、羊毛繊維以上のものは未だ作られていない。



ウールとへアー(woolandhair)獣毛にはウールと呼ばれる毛とへアーと呼ばれる毛がある。ウールは細くて柔軟で、縮れが多く、表面はスケールでおおわれ、からみ合う性質が大きい。
へアーは太くて、あらく、弾性に乏しく、縮れが少なく、スケールが乏しいためからみ合う性質がない。羊はウールだけでへアーがないため、羊の毛すなわちウールとなっている。羊以外の動物にはへアーの生えているものが多い。


衛生綿(えいせいめん、sanitarycotton)衛生綿は日本薬局法の規定による脱脂綿と、医薬部外品の衛生用綿類に分けられる。
前者は木綿だけしか認められていないが、後者は木綿のほか、紙、レーヨンステープルのものもある。衛生用綿類の場合、酸、アルカリ試験、水溶性物質、蛍光増白剤、吸水量、熱灼残留物(ねっしゃくぎんりゅうぶつ)などの基準に合格するものに限られる。


エクスラン(Exlan)日本エクスラン工業(株)が生産しているアクリル繊維の商標。


エジプト綿とは、エジプトのナイル河流域で生産される長毛の綿であり、世界で最高級の綿花である。
繊維の強さにおいては世界最高であるが、シルキーな感じとしなやかさにおいては、西インド諸島で生産する海島綿に一歩譲る。一般的には60番手以上の細番手用として使われる。現在は、超長毛筋綿(超長綿)のメノフィー、カーナックや長毛筋綿のアシムニ、デンデラなどが栽培されている。メノフィーはきわめて繊細である。いずれも100番手以上の細番手が可能である。


エスパ(Espa)東洋紡績(株)が生産しているポリウレタン繊維の商標。


黄麻(おうま)とは、麻の一種であり、主産地をインドとする、黄褐色の繊維で、インド麻ともよばれている。
茎または幹の靱皮部から繊維を採取するが、黄褐色を帯びることから黄麻と名付けられた。麻袋、カーペットの基布、バッグ、ベルトなどに利用される。
オーガニックコットン

オーガニックコットン(organic cotton)とは、アメリカにおける消費者運動の一環として生まれた有機栽培農業のひとつとして登場した有機栽培綿花のことである。
綿花そのものの性質や形状は通常農法による綿素材とあまり変わらない。普通の綿花も残留農薬の面では安全であることから、安全性よりも環境保護の面で評価されている。原産地はアメリカのテキサス、カリフォルニア、アリゾナ、テネシーなどの南部諸州が中心である。認定条件は様々な厳しい制約がある。


改質繊維(かいしつせんい)とは、繊維のもついろいろな欠点を技術的に改善した繊維のことである。
欠点とは、綿は吸湿性はよいが、しわになりやすい、ポリエステルはしわになりにくいが、吸湿性に欠けるなどである。天然繊維では防縮防しわ木綿、防縮ウール、携帯安定麻、合成繊維では異形断面繊維、中空繊維、複合繊維、極細繊維、抗ピリング繊維、制電繊維、吸水性繊維、シルク調繊維、梳毛調繊維、麻調繊維などがある。
また、合成繊維はレギュラー品と区別されて生産されている。


海島綿(かいとうめん)とは、アメリカ東南にあるカリブ海に位置する諸島からのみ産出する最高級の品質をもつコットンである。
繊維が非常に細くて毛筋が長く、絹状の光沢があるのが特徴である。畑の絹と称えられ価格も高い。100番手以上の細い糸が紡績できる綿の最高級品種である。


化学繊維は天然繊維の長所を生かし、欠点をカバーする繊維をつくる目的で開発されている。
天然繊維は栽培もしくは飼育する土地を要したり、気候により生産が限定される為、生産量が一定でない、繊維自体も変動するのに対し、人造繊維は自然に影響されない為、要求されるものを自由に生産出来る大きな特徴がある。


家蚕絹(かさんぎぬ、mulberrysilk)養蚕者が家内で蚕(かいこ)を飼って作る絹のこと。一般に絹といえば家蚕絹のことで、性質、品質の異なる野蚕絹と区別して使われる。家蚕絹は大体25-30日間で成熟した幼虫となり、約50時間で繭を完成する。


カシミア(cashmere)とは、インドのカシミール地方産のヤギ(カシミアヤギ)の表面の下に生えている柔らかい毛のことである。毛質は細く、手触りがやわらかく、絹のような光沢と優れた保温性が特徴であり。織物、ニット共に最高級品として扱われている。現在は、中国、モンゴル、イランでも飼育されている。


カシミア刺毛(カシミヤさしげ)カシミア山羊の毛はからだの表面に現われている毛は太くて硬い毛で、その毛の根もとに近い部分の短い毛が細くて柔らかい、いわゆるカシミアである。
この表面の太くて硬い毛をカシミア刺毛という。これは、はけ、洋服の芯地の材料に使われる。


カシミア山羊(カシミヤやぎ)カシミア山羊から取れた毛や、それから織った織物をカシミアと呼ぶ。


活性綿(かっせいめん)セラミックスの微粉末を綿繊維に高圧をかけて繊維内部に封入するという加工を施した綿のこと。
これにより①抗菌、防臭効果がある、②保温、保冷効果がある、といわれている。しかしこの効果については現在研究中である。


カット長(カットちょう、cutlength)化学繊維のステープルの長さのこと。
化学繊維はもともとエンドレスで紡糸される繊維を紡績糸用として短くカットして、ステープルとなる。このカットされる長さをカット長といい、約35-100mm程度になる。綿紡方式の場合は35-42mm、スフ紡方式(2インチ紡)50-57mm、毛紡方式(または3インチ紡)70-85mmなど紡績方式によって異なる。


カネカロン(Kanekalon)(株)カネカのモダクリル繊維の商標。



カード糸(カードし)とは、綿糸をつくる工程のなかで短繊維の除去と繊維を平行に引き揃えるためのカード(card)という工程があり、次に、高級細番手糸を精製するために、コーマという工程を通すのだが、そのカードだけで、コーマを通していない糸のことをカード糸という。一般には、40番手を境にしてそれより細い糸であればコーマを通し、太い糸であればカードだけとなる。


カポック綿(カポックめん、Kapokcotton)カポック樹の実に生える白い綿(わた)のこと。
シルクコットンともいう。普通の綿のように紡績して糸にすることはなく、主としてクッションや枕などの充填材料(じゅうてんざいりょう=詰め物のこと)に使われる。パンヤとも似ている。比重が軽く、防水性があるので救命具の材料にもなり、種子からは食用油がとれる。アメリカ、アジアアフリカなどに産する。



カメレオン繊維(カメレオンせんい)とは、光や温度によって色が変わる繊維のことである。この繊維のことをカメレオン繊維または、はクロミック繊維という。
光、熱、液体、圧力、電気、電子線など、外的刺激に感応して発色、消色または変色する材料の総称をクロミック材料という。
それをマイクロカプセルに封入し、ポリウレタン系の樹脂液に分散させて、生地表面にコーティングしたものである。フォトクロミック繊維(光に反応)、サーモクロミック繊維(温度変化)、その他液体によって変化する繊維製品も開発されている。


ガラスウール(glasswool)ガラスの短繊維。これを薄いシートにし、ポリエステルなどの樹脂でサンドイッチ状に固めたものはFRP(fiberglassreinforcedplastics)といわれ、軽くて強いため、スレート、ボード、そりなど多方向に使われている。また、ガラスウールだけで保温材、保冷材(冷蔵庫などの)としても用途は広い。


ガラス(ガラスせんい、glassfiber)ガラス繊維にはフィラメント(長繊維)とステープル(短繊維)がある。
繊維の太さは5-9ミクロンぐらいが多く使われる。短繊維のものはガラスウールとしてそのまま使われるが、長繊維は100本以上を集束し、撚りをかけて糸にし、時には双糸にして織物にして使う。
引っ張り強力は極めて強く、綿や絹と同じ太さで比べると5-6倍の強度、同じ太さの鋼線よりも10~20%強い。その上耐酸、耐アルカリ性が強く、電気絶縁性も大きいという数々の特長がある。織物としての用途は、電気の絶縁材料、防火カーテン、化学薬品の櫨過布などに使われる。


ガラス繊維(ガラスせんい)とは、融解したガラスを、坩堝(るつぼ)から流しだしながら、高圧の空気や蒸気で吹き飛ばし、円形断面の繊維状にしたもの。
ガラスの特性である、不燃性、耐薬品性、耐熱性と、繊維の特性である、曲げ強さなどを併せもっている。防音、断熱、保温材や、電気絶縁体や不燃性カーテンなどに使われる。ステープルファイバー、長繊維、短繊維などにわけられる。グラスファイバー、グラスウールなどともいう。


カラードコットン(coloredcotton)繊維が茶色のコットンのこと。茶綿ともいう。
アメリカのアリゾナ州の綿の品種改良研究者として著名なサリーフォックス女史による改良品種のアップランド綿である。この茶色の綿にはキャメル色と緑がかったものの二種がある。染料で染めたものではなく自然の色であるところに価値がある。


からむし麻の一種。苧麻(ちょま、ラミー)のこと。衣料用としては苧麻と亜麻(リネン)があるが、苧麻は本麻、または綿麻といわれ亜麻よりも一段高級とされている。


乾式紡糸(かんしきぼうし、dryspinning)紡糸方法の一種。原料となるポリマーを溶剤で溶かし、これを細かい孔(あな)のノズルから熱気中に押し出し、溶剤を蒸発させて繊維を凝固させる方法。
アセテートはこの方法による。またアクリル、ビニロンの一部もこの方法によるものがある。繊維の断面は繭(まゆ)形となる。
岩綿

岩綿(がんめん、rockwool)鉱物繊維の一種。鉱石を光熱で溶解して圧縮空気で吹き飛ばし、長さ1-20畑、太さ5-15μ(ミクロンの1/l000mm)の細い繊維にしたもの。保温保冷材、防音材、防火材などに広く使われる。岩石繊維ともいう。


キアナ(Qiana)ナイロンと同じポリアミド系の繊維。1968年にデュポン社が開発したもの。シルキー繊維として脚光を浴びた。ナイロンより軽く、融点は高く、吸湿性もすぐれている。しかし現在はほとんど市場に出ていない。


天然繊維の中で最も細く美しい繊維である。現在日本では養蚕農家の減少に伴い絹の生産量が減少している。
<特性>
・絹特有の美しい光沢としなやかさがある。
・感触が良く、美しいドレープラインが表現出来る。
・染色性が非常に良く、美しい色彩に染まる。


絹麻(きぬあさ)苧麻(ラミー)、からむしのこと。苧麻は亜麻(リネン)よりも白度がすぐれ、絹のような上品で光沢があるので、このように呼ばれる。
キャメル

キャメル(camel)とはラクダのことで、ラクダ色のこと。ややグレーのにぶい黄色。和名は駱駝?色(らくだいいろ)。毛織物の色や動物の毛皮の色に用いられる。


キャメルヘア(camel hair)とは、ラクダの毛のことである。絹に似た光沢があり、軽くて手触りがよく、捲縮(クリンプ)がほとんどなく、高級素材とされている。保湿性、弾力性がよい。欠点としては染色性が悪いことであり、ほとんどがナチュラルカラーで使われる。


キュプラ(cupra)とは、再生繊維の一つであり、リンターセルロースを銅アンモニア溶液に溶かし、湿式紡糸で繊維にしたレーヨンの一種である。特徴としては、光沢感、しなやかさ、弾力性がよいことである。ビスコースレーヨンよりも細く強く、しわになりにくいので、ブラウス、ドレス、下着、裏地などに使われることが多い。旭化成(株)〈ベンベルグ〉の商標がある。


共重合(きょうじゅうごう、copolymerization)二種以上の因子が化合して高分子化合物をつくることを共重合といい、これによってできた高分子化合物をコーポリマー(共重合物、copolymer)という。ホモポリマー(単一重合物)に対することば。アクリルなどは共重合物、またポリエステルも一部のものに共重合物がある。


強力レーヨン(きょうりょくレーヨン)とは、虎木綿を改良したものである。湿潤時でも強度は普通レーヨンに比べて優れている。用途は、主に工業用で、ゴム靴用布地、畳表のたて糸、タイヤコード、ベルトコンベア、ゴムホースなどのコード、ゴム引き布の裏地などに使われる。


金属繊維(きんぞくせんい)とは、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、錫(すず)などを繊維化したものである。ステンレスやスチール繊維は導電性が良いため静電気の発生を防ぐ制電作業服などに、少量を混用して使う。耐熱性もある。


グラフト重合レーヨン(グラフトじゅうごうレーヨン)とは、グラフト重合をしたレーヨンのことである。
ひとつのポリマー(合成高分子)の幹に後から異なったモノマー(高分子を構成している基本になる低分子化合物)を枝状に結合して重合することを、グラフト重合という。繊維の機能性の向上を目的としている。絹、綿などもある。


グリーンコットン(greencotton)綿の布地を染色仕上げする時、薄い石けんで洗うだけで漂白もしない、化学染料では染めない、仕上加工でも合成化学薬品は使わない、という生地をいう。
またその生地でつくった製品のこと。すなわち化学薬品を使わない、自然のままのコットンのこと。


クールマックスとは米国インビスタ社登録商標の機能素材/生地。繊維に水が染み込まない、水分が拡散しやすい、水分の蒸発散を促すなどの特長があり、吸水速乾性、通気性に優れている。



クレハロン(Kurehalon)呉羽化学工業(株)のビニリデン繊維の商標。



珪酸塩繊維(けいさんえんせんい)陶磁器、ガラス、石材などの主成物である珪酸塩を成分とする繊維で、ガラス繊維やセラミック繊維や岩綿がこれに属する。



動物の体毛による繊維。品質表示法により、毛と総称している。
<特性>
・強度はあまり無いが、摩擦に強く伸縮性に富んでいる為、耐久性がある。
・吸湿性に富み、湿っぽくならず、独特の風合いと保温力がある。
・染色性が良く、フェルト化する。

毛玉

毛玉(けだま)ピルともいう。合成繊維の紡績糸のニットや織物の衣服はある程度着用すると表面に繊維の塊ができる。これを毛玉という。
羊毛のニットでも発生する。毛玉の発生は繊維が強すぎるということが原因であるため、繊維の強度をある程度弱くして毛玉が脱落しやすくする、抗ピリング性繊維がある。また後加工による抗ピル加工もある

ケナフ

ケナフ(Kenaf)西アフリカ原産のアオイ科のl年草である。その茎からとった繊維は、二酸化炭素の高い吸収力があるため、環境にやさしいエコロジー繊維として注目を集めている。
この繊維は綿より太くて硬く、麻に似ている。すでにわずかではあるが綿と混紡したシャツなどが市販されている。


ケブラー(Kevler)とは、1965年にデュポン社が開発し結合力が極めて高い高分子の鎖からなるパラ系アラミド繊維である。同じ重量の鋼鉄と比べると約5倍の引っ張り強度を持つ。軽量、耐衝撃性、断熱性を持つため、防弾チョッキ、航空機の部材などに用いられている。


ケミカルファイバー(chemicalfiber)化学繊維のこと。


捲縮ステープル(けんしゅくステープル、crimpedstaple)捲縮とはちぢれのこと。羊毛などの繊維は天然のちぢれがあり、このちぢれによって容易に紡績ができて糸になる。
しかし化学繊維はまっすぐの繊維として紡糸されるので、これに人工的な手法で捲縮をつける。捲縮をつけた短繊維のこと。


原着(げんちゃく)合成繊維における「原液着色繊維」のこと。普通、繊維は後加工の段階で染色されるが、原着は紡糸工程前の段階で着色剤を添加してつくられる原液着色織維である。
現在ポリエステル、ナイロン、アクリルで実施されている。後染めのものと比較すると染色堅牢度にすぐれているが、黒、紺、茶などのベーシックな色が中心。衣料用での使用は少なく、黒の傘地に多く用いられる。


ケンプ(kemp)とは、羊毛の死毛で、短く、太く、固く、銀白色に光って見える毛のことである。病気の状態であったり、栄養不良や、老化した羊などに多い。独特の雰囲気を出すために、ツイードなどに混入して使われることが多い。



絹紡糸(けんぼうし)とは、繭屑(まゆくず)や、製糸屑などを原料として紡績した絹糸のことである。半練り、七分練り、本練りの3種類があり、また、ガス糸、無ガス糸がある。英語ではスパンシルク(spun silk)という。



コイア(coirfiber)ココナツの外皮からとる赤褐色の硬くて強い弾力性のある繊維で、果実繊維に分類される唯一の繊維。
長さは4-10インチで馬毛に似ている。太くて長い繊維はブラシに使い、良質でカールのある繊維は糸にしてマット、綱、家具用の粗い織物、欄包(こんほう)用布に使われる。糸はコイア糸といい、ブラシ用の繊維はココナツ繊維といわれる。



硬質麻(こうしつあさ)麻にはいろいろの種類があり性質も異なるが、亜麻(リネン)、苧麻(ちょま、ラミー)、黄麻などは麻としては繊維が柔らかいため、軟質麻といい、マニラ麻、サイザル麻などは硬いためこれらを硬質麻という。

合成繊維

主な合成繊維
ポリアミド系繊維:ナイロン
ポリエステル系繊維:ポリエステル
ポリアクリロ二トリル系繊維:アクリル、アクリル系
ポリビニルアルコール系繊維:ビニロン
ポリプロピレン系繊維:ポリプロピレン
ポリ塩化ビニル系繊維:ポリ塩化ビニル
ポリエチレン系繊維:ポリエチレン
ポリ塩化ビニリデシ系繊維:ビニリデシ
ポリウレタン系繊維:ポリウレタン
ポリアルキレンパラオキシベンゾエール系繊維:ベンゾエート
ポリ塩化ビニル共重合系繊維:ポリクラール



公定水分率(こうていすいぶんりつ、standardmoistureregain)繊維は大気中で自然にある程度の水分を吸収する。この吸収する水分の量は繊維の種類によって異なる。
繊維原料および糸はすべて目方によって取引される。したがって、取引の公正を期するため、各繊維について表に示すように公定水分率が決められている。ポリエステルなどの合成繊維は公定水分率が極めて低く、天然繊維は一般に高い。しかし同じ植物繊維でも、綿と麻ではかなりの差がある。


抗ピル繊維(こうピルせんい)合成繊維による製品はある程度使用するとピル(毛玉)が発生するという欠点がある。
この欠点をカバーし毛玉が発生しないように改質したのが抗ピル繊維である。毛玉の発生する原因は繊維が強すぎることであるため、繊維の強度をある程度落としたもので、ポリエステル繊維でつくられている。


鉱物繊維(こうぶつせんい、mineralfiber)天然の鉱物から得られる繊維としては石綿(いしわた)がある。また鉱物を人工的に加工して得られる繊維としてガラス繊維、金銀糸やステンレス、スチールなどの金属繊維、岩綿(がんめん)・、鉱浮(こうさい)繊維などがある。この中で糸や織物にして使われるのは石綿とガラス繊維で、用途も他の鉱物繊維に比べて広い。


極細繊維(ごくほそせんい、extrafindenierfiber)合成繊維で特別に細い繊維。
通常の紡糸方法では0.5デニール程度までが限界ともいわれる。一般的に使われる太さはステープルフィラメントも衣料用では1.5デニールの範囲であり、最も多く使われているのは1.2-3デニールである。
しかし、極めてしなやかで柔らかいタッチを求めていくと、1.0デニールよりも、もっと細いものが必要となってくる。極細繊維といわれるのは大体1.0デニール以下のもので新合繊などでは1.0~0.5デニールが使われる。
しかし、人工スエードやめがねふき用の布などは更に細い繊維が必要なため現在では0.001デニールまでの超極細繊維がつくられている。
この原理は、二つの成分を複合させて紡糸し、これを分割したり、一方の成分を溶解除去するという方法である。素材はほとんどポリエステル、ナイロン、アクリルである。


ココナツ繊維とはコイアのこと。



コースウール(coarsewool)繊維を平行に櫛(くし)けずることの可能な長さの羊毛の中で一番低級なもの。ローウールともいわれる。


コットン(cotton)とは、綿花または、木綿のことである。生産地はアメリカ、エジプト、パキスタン、インドなど世界のさまざまな地域である。
産地によって長さや太さに差がある。エジプト綿や海島綿は繊維が細く長いために高級綿とされ、パキスタン綿は下級綿と位置付けられている。しわになりやすく縮むので、防止するためにシルケット加工やサンフォライズ加工などが施されている。
湿ったときに強さを増すので洗濯に強く、保温性、防暑性にもすぐれ、水分が蒸発する時に熱を奪うので夏の衣料として適している。


コットンリンター(cottonlinter)キュプラ繊維の原料。綿の種子に生えている短い繊維である。
綿の種子から綿の長い繊維、すなわちリントを取り去ると、その根本に生えている短い繊維が残る。これがコットンリンターである。


コーデラン(Kodelan)(株)興人の難燃繊維ポリクラール(polychlal)繊維の商標。


コーポリマー(copolymer)共重合物。共重合によりできた高分子化合物のこと。


コーマ糸(コーマし)とは、カード糸に対することばで、カード工程(短繊維の除去と繊維を平行に引き揃えるための工程)の後で、さらに短繊維の除去と、繊維の平行度を良くするためのコーマという機械を通して精製した、綿の細番手高級糸のことである。
強度が増し、けばが少なく、艶もよくなる。原料費、加工費がかさむのが弱点である。コーマを通さない綿糸をカード糸とよぶ。通常、40番手以上の細番手の綿糸はコーマ糸である。


コーマ落ち(コーマおち)綿の紡績工程中のコーマ機(綿繊維を精製する機械)で、櫛でかきとられブラシで払い落とされた落綿のこと。
紡績中の各工程でできる落綿の中では最も品質のよい落綿で、これを使って太い糸をつくる。またこれを製綿してわたとして利用する。


コンジュゲートファイバー(conjugate fiber)とは、二つ以上の異なった成分を、混じらないように貼り合わせた形に紡糸し、左右の熱収縮率の差を利用して、熱処理により捲縮性(繊維のちぢれ)を生じさせた合成繊維のことである。
組合せには、どちらかの成分を染色性の優れたものにして霜降り効果をだしたり、導電性のある物質などを組み合わせて静電気の帯電を防ぐ繊維もある。弾力性、保温性に富み、かさ高性がある。
日本では'65年に、東レ(株)がナイロンの複合繊維を開発、市販したのが最初である。バイコンポーネントファイバー、略してバイコンともいう。


サイザル麻(サイザルあさ)とは、メキシコ原産の熱帯性の草である。葉から採れる繊維は長くて質が良いが、耐水性に劣るという欠点がある。
色は白、黄、淡緑色などで、白色は上質。マニラ麻に次ぐ麻原料。ロープ、ブラシ、袋、カーペットに使う。


主な再生繊維
レーヨン、キュプラ、ポリノジック


再生ポリエステル(さいせいポリエステル)とは、環境保護のために、産業廃棄物となるPET(ポリエチレン・テレフタレート)ボトルやビデオテープなどを回収、再利用し、繊維や副資材、産業用資材に再生させたものである。カーペット、セーター、コートなどに使われている。


サウスダウン(southdown)とは、イギリス種の羊の一種である。毛はもっとも歴史が古く、短毛である。
長さは3インチくらいで、60番手くらいまでの糸ができる。原産地はイギリス南東であるが、現在はアメリカのケンタッキー州、テネシー州で生産されている農村羊毛である。フランネルや厚手の靴下に使われる。


柞蚕絹(さくさんぎぬ、tussahsilk)柞蚕とは天蚕蛾(てんさんが)科の黄褐色の大型の蛾で、主として中国およびインド地方に産し、淡褐色の繭(まゆ)をつくる。
この繭から繰(く)り取った糸を柞蚕糸あるいは柞蚕絹という。普通の絹よりも強いが、漂白が困難なため淡褐色のままシルクポンジーやホーナンや添毛織(てんもうおり)の毛羽(けば)などに用いられる


柞蚕糸(さくさんし)とは、主産地を中国、インドなどとする、野蚕絹糸のひとつである。日本でもわずかながら生産している。家蚕に次ぐ絹材料である。太さにむらがある。シルク・ポンジー、ホーナン、添毛織の毛羽などに、淡褐色のままナチュラル・カラーとしてもちいられる。


酢酸セルロース(さ〈さんセルロース、acetylcellulose)アセテートの原料。リンターパルプに酢酸を反応させると酢酸セルロースができる。これを溶剤に溶かして、乾式紡糸法で繊維にしたものがアセテートである。酢酸繊維素ともいう。


サーモライトとは米国デュポン社開発の保温性化学繊維。中空繊維が空気を閉じ込めて高い断熱効果を発揮。軽量でかさばらず、少ない量で保温力がある。


サラン(Saran)旭化成工業(株)のビニリデン繊維の商標。

三大合成繊維

ナイロン、アクリル、ポリエステルの3つを三大合成繊維という。
合成繊維の中でも特に多岐に渡り用いられる繊維である。


サンホーキン綿(サンホーキンめん、SanJoaquincotton)米綿の中で大部分を占めるアップランド綿の中の一種。
カリフォルニアのサンホーキンバレーで栽培されているのでこの名がある。強力が強く高級ニット糸用として使われている。


シーアイランドコットン(海島綿、seaislandcotton)海島綿ともいわれる。アメリカ東南部の海岸地方および近海諸島に産出する綿。
繊維が非常に細くて毛筋が長く、絹状の光沢があるのが特徴。100番手以上の細い糸が紡績できる、綿の最高級品質として知られている。


シアリネン(sheerlinen)亜麻の薄地の最高級織物。経糸に麻番手で100番手(綿番手換算では36番手)以上の細い上質糸を使い平織にしたもので、一般には白晒(さら)しにする。キャンブリックともいわれる。極上のハンカチーフとして使われる。


シェットランド(Shetland)英国スコットランドの北方のシェットランド諸島に産するシェットランド羊毛、およびその織物、編物、レースをいう。柔軟で弾力性がある紡毛の良質ウール。
本物は生産量が少なく、非常に高級なため、シェットランドに似せた仕上げをした上質ウールもこの名で呼ぶことが多い。シェットランドツイードの場合は梳毛のツイードをいい、霜降り調のものや杉綾やグレンチェックなど柄はさまざまである。


湿式紡糸(しっしきぼうし、wetspinning)繊維の原料となるポリマーを溶剤に溶かし、これを細い孔(あな)のノズルから凝固液中に押し出し繊維とする方法。
繊維を凝固させるのに凝固液との化学反応によって凝固させる方法と、凝固液中でポリマー溶液から溶剤を取り去って凝固させる方法がある。
レーヨンは前者、ビニロン、アクリルは後者の方法による。湿式紡糸では繊維の断面は円形でなく凹凸の形のものが多い。


シデリア(Sideria)ポリエステルを芯にし、まわりをナイロンで取り巻いた二重構造繊維、ポリエステルとナイロンの両者の特性を生かした複合繊維。シルキー繊維に位置付けられている。鐘紡(株)が開発した繊維。


支那羊毛(しなようもう、ChinesewooJ)中国の青海省、甘粛省、河北省などでとれる羊毛。粗悪な羊毛で、フェルトやカーペットが主用途である。特にじゅうたん羊毛として知られる。


シャーリーウール(challiswool)屋内で大切に飼育した羊からとった高級羊毛。普通のメリノ羊毛は太さが約20ミクロンであるのに対し、これは17.5ミクロン以下とされている。


重合(じゅうごう)とは、多数の分子が結合して分子量の大きな化合物となる変化のことである。重合した高分子物質のことは、重合体という。別名、ポリマーといい、合成繊維はポリマーからなりたっている。


重合体(じゅうごうたい、polymer)ポリマーのこと。


獣毛(じゅうもう、animalfiber)繊維の正式の分類では羊毛も含めた動物の毛からとる繊維を獣毛というが、一般的には羊毛以外の動物の毛を獣毛と呼んでいる。
その種類は多く、山羊、ウサギ、ラクダ、ラマ、馬から海にすむアザラシまで多岐にわたる。


獣毛繊維(じゅうもうせんい)とは、動物(獣類)の毛のことである。正式には緬羊も獣毛であるが、一般的には緬羊以外を獣毛という。アンゴラ山羊、カシミア山羊、アルパカ、ラクダ、アンゴララビット、ビキューナなどの毛繊維をいう。緬羊をウールといい、獣毛はアニマルヘアという。


種子毛繊維(しゅしもうせんい、seedfiber)植物の種子を保護するために生えているもので、綿、カポック綿(熱帯に生育するカポック樹の実に生える白いわた)、ボンパックス綿などの繊維がある。
この中で代表的な繊維は綿(cotton)である。


ジュート(jute)とは、黄麻のことである。シナノキ科の植物の靱皮繊維で、産地をインド、バングラデシュ、タイとする。耐水性には乏しいが、繊維が強く紡績もしやすいために、大量に生産できる。
用途にはロープ、梱包用布、カーペット、ベルト、バッグなどで、衣料用にはあまり使われないことが多い。


植物繊維(しょくぶつせんい、vegetablefiber)植物細胞から構成されている天然繊維で、次のように分類できる。
①種子からとる繊維(綿花、カポック綿、パンヤ)。
②果実からとる繊維(コイア)。
③葉からとる繊維(マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻)。
④茎からとる繊維(亜麻(あま)苧麻(ちょま)、黄麻(おうま)、大麻たいま)。
衣料用としては綿花と亜麻、苧麻が使われる。


ショティー(shoddy)反毛のこと。リカバードウール(recoverdwool)ともいう。
毛織物や毛のニット製品を反毛して繊維にしたもの。双糸物や強撚糸使いのものよりも単糸、甘撚りのものの方が開織しやすく、色も淡いものの方が再利用しやすいため、これらによって反毛繊維の価格も差がある。
この繊維から糸をつくり、毛布などの紡毛織物になる。またフェルトの原料にもなる。


シルキー繊維(シルキーせんい、silkyfilament)特性、感触がシルクに近いとされる化学繊維。
トリアセテートやビニロンやアクリルのフィラメントやプロミックスなどがある。また、ポリエステルやナイロンも繊維の断面を綿と同じ三角形にしたり、細さを絹と同じlデニール程度にするなどして、シルクらしさを出している。


シルク(silk)とは、絹のことである。


シルバロン(Silpalon)三菱レイヨン(株)のアクリルフィラメントの商標。


シロップシャーウール(Shiropshirewool)イングランド、中西部のシロップシャー州で産する羊毛のこと。
サウスダウンウールと並び短毛の代表とされる。毛質は弾力性に富み、縮充性が高く、手ざわりは柔軟。ニット衣料やツイードなどに使われる。


人絹(じんけん)とは、人造絹糸の略である。


新合繊(しんごうせん)とは、天然繊維を超える特性を持つ繊維を目指して、異なる熱収縮性や、特殊な断面の極細糸などの重合紡糸技術を駆使した、合成繊維の総称である。
膨らみ、ドレープ性、腰、張り、しっとり感、ドライタッチなどの特徴がある。質感には、1.ニューシルキー(絹の光沢、きしみ感)、2.ピーチスキンタイプ(薄起毛調、パウダータッチ…桃の肌をイメージさせる外観)、3.レーヨンタイプ(ドライタッチ、レーヨンの落ち感、ドレープ性、ソフト感)、4.ニュー梳毛調(従来のポリエステルにないソフト感、ウォーム感)の4タイプがある。着心地、快適性、取扱い性に優れているものの開発が行なわれている。.


新新合繊(しんしんごうせん)とは、快適新合繊ともよばれ、市場で一般化してしまった新合繊より、新しい素材感を生み出すために開発されたものである。
風合い、発色性、ドレープ性に加え、ストレッチ性、軽量感、肌触りの良さ、吸汗性などを付加した高機能複合繊維である。


人造絹糸(じんぞうけんし)とは、絹の外観に似せて人工的につくった再生繊維のことである。
細長い連続した長繊維である。レーヨン、ポリノジック、キュプラの3種類がある。現在ではレーヨンのフィラメントもステープルもすべてレーヨンと呼ぶため、人造絹糸という名称は使われない。英語では、マン・メード・ファイバー(man-made fiber)という。


人造繊維(じんぞうせんい、man-madefiber)一般的に化学繊維という名称で呼ばれる。人造繊維には ①植物や動物の有機質のもの、②やはり有機質だが人工で合成したもの、無機質を原料とするものとがある。
有機質の原料としては、再生繊維のレーヨンや半合成繊維のアセテートがある。有機質を人工で合成したものは合成繊維のナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロンなどがある。
無機質の原料は、箔糸(はくいと)、ガラス繊維などがあげられる。特に合成繊維は天然繊維に比べ一般に軽く、強く、耐久性があり、同時に生産の増減が比較的自由にでき、生産量をコントロールできるという特徴がある。


新世代ウール(しんせだいウール)とは、国際羊毛事務局(現ザ・ウールマーク・カンパニー)が21世紀に向けて開発し、プロモーションしているウールのことである。
特徴としては、
1.光沢があり、鮮明な染色効果が得られる。
2.ソフトでぬめり感があり、伸縮性がある。
3.繊維の寸法の損傷が少なく、抗ピル性に優れ、織物寸法の安定化が図れる。
という3つがある。そして、新開発が行われている分野には、
1.新しい紡績技術の導入によるサイロスパンに代表される「新しい糸」
2.従来のウールに新しい機能性や風合いを付与する化学加工(スケール改質技術など)
3.他の繊維やウール同士の新しい複合技術によって生み出される「新しいウール製品」
の3つがある。


伸長弾性率(しんちょうだんせいりつ)繊維をある程度(普通には3%)伸ばし、荷重を取り除いたとき、どれだけもとの長さに復元するかをパーセンテージで示す数字。この数字が100に近いほど復元力のある繊維で、長期使用しでもへたりが少ないことを示す。


靭皮繊維(じんぴせんい、bastfiber)植物の茎からとる繊維のこと。
麻のうち亜麻(あま)苧麻(ちょま)、黄麻(おうま)、大麻(たいま)がこれに属し、葉脈繊維に属すマニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻と区別される。葉脈繊維に比べて細く柔らかく、特に亜麻、苧麻は柔らかいため、織物にして衣料に使われる。


新毛(しんもう)とは、羊から刈り取ったばかりの、紡績などがされていない、新しい羊毛のことである。英語では、バージンウール(virgin wool)という。


水溶性ビニロン(すいようせいビニロン)水に溶けるビニロン。ケミカルレースの基布に使われる。また綿の無撚糸をつくるときにも使われる。いずれも加工の時に利用して、あとから水で溶かしてしまうというときに使われる。(紛ニチピの製品で商標ソルブロンがある。


スケール(scale)羊毛の外部を覆っているうろこ状のもの。


スーダン綿(スーダンめん、Sudancotton)エジプトの南方に位置するスーダンで産する綿。
エジプト綿もスーダンでつくっているが、日本で使われているスーダン綿はエジプト綿よりもやや劣る長繊維綿である。スーダン綿単独で使われることはなく、他の綿と混綿して糸になる。


ステープル(staple)とは、木綿やウールのような、短い繊維のことである。繊維が短いため、ふとんなどの詰め綿に使用されたり、紡績して糸にしたりする。ステープルに対して、長い繊維をフィラメントという。


ステープルファイバー(staplefiber)単にステープル、または、短繊維ともいう。
繊維の長さは綿、毛、麻のようにもっとも長い麻でも60cmと限られた長さのものと、絹のように約1,000mの連続した長さのものとがある。前者のように短い繊維をステープルといい、後者をフィラメントという。化学繊維は両方をつくることができるので綿、毛、麻の分野への用途にはステープルが使われる。.


ステンレススチール繊維(ステンレススチールせんい、stainlesssteelfiber)ステンレススチールを繊維にしたもの。導電性の良さを利用して静電気の発生を防ぐ必要性のある衣料などに、他の繊維と混紡したり、交撚、交織して使われる。


スパンデックス(spandex)とはポリウレタンを溶剤に溶かしてつくった弾性繊維の一般名である。
アメリカ・デュボン社がライクラの商標で生産を開始したことで知られる。ストレッチ性にすぐれ、パンティストッキング、水着、スラックスなどに用いられる。


スパンレーヨン(span rayon)とはレーヨンの短い繊維を紡績して糸にしたもの。綿と羊毛の中間的な糸である。


スーパー繊維(すーぱーせんい)とは高弾性、高強度、耐熱性のある繊維のことで、アラミド繊維よりも強く、炭素繊維の引長強度に近い。
パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、ポリエチレン繊維などが代表的で、産業やテニスのジャケット、宇宙分野での利用もある。多くの金属繊維や無機繊維より強い。


スーパーファインウールとは繊維の直径が19.5ミクロン以下の高級羊毛。ソフトでしなやか光沢があり発色もよい。染色性にも優れている。タスマニアウールが最高品質とされている。


スーピマ綿とは長繊維綿の一種で、ピマ綿の商標。「スーピマ」は、Superior pima(高級ピマ)の略。アメリカ南西部の地方でつくられる、絹のような光沢感のあるやわからな高級綿である。ペルーが起源とされる。繊維長35mm以上をもつ高級綿のこと。
原綿繊維の長いスーピマ綿は毛羽が少なくすむので糸が普通綿と比べて痩せにくい。超長綿は耐久性と柔軟性がある。


スフとはステープルファイバーの略。もっぱらレーヨンステープルのことを指すのは、初めて使用されたときに人工的につくられた繊維はレーヨンしかなかったという背景がある。


制電繊維(せいでんせんい、antistaticfiber)合成繊維の帯電性を防止するため、繊維の製造段階で帯電防止剤を混入したもの。問じ目的のものに導電繊維があるが、これと比べると帯電防止効果は低い。


セミダル(semidull)化学繊維の光沢の度合いを表わすことば。光沢を押さえたものをダルやや光沢を押さえたものをセミダル、光沢のあるものをブライトという。標準的な光沢はセミダルである


セラミック繊維(ceramicfiber)無機繊維の一種で、アルミナシリカ系の物質を溶融して繊維化したもの。
必要に応じて棚酸(ほうさん)ガラス、ジルコニア、酸化クロムなどを加える。2,000""C以上の高温で原料を溶融して繊維にする。耐火繊維として使われる。


セリシン(sericin)絹は中心部のフィブロインアミノ酸物質と、外側のセリシンという物質から成り立っている。
セリシンは謬(にかわ)質で硬く、フィブロインはしなやかである。絹として仕上げる場合には、セリシンを精練することにより取り除く。


セルロース(cellulose)とは植物繊維や再生繊維に含まれるグルコース基が一列に並んだ有機化合物で、天然の綿や麻、木材などはこれから構成される。これらのものからつくられた糸をセルロース糸という。


繊維識別法(せんいしきベつほう)繊維の素材を識別する方法で、素人でも簡単に見分けられる範囲もあるが、専門家の試験設備や試薬を使った方法によらねば見分けられないものもある。
その中で比較的簡単な方法としては①繊維の外観で識別する顕微鏡法、②焼いた時のにおいや焼いた後の状態で識別する燃焼法、③薬品、染料で着色させ、着色の状態で識別する呈色(ていしょく)反応法などがある。


セルロース系繊維(セルロースけいせんい、cellulosefiber)繊維素繊維ともいわれる。セルロースを原料とする繊維のこと。植物繊維の綿、麻などと再生繊維のレーヨン、ポリノジック、キュプラ、およびリヨセル(テンセル、商標)がセルロース系繊維である。

繊維素繊維(せんいそせんい)セルロース系繊維と同義。


繊維長(せんいちょう)とは繊維の長さのこと。絹のように長いものではなく、綿、毛、化学繊維など比較的短いものを指していうことが多い。同じ種類の繊維であっても地方や品種によって異なる。


繊維の重さ(せんいのおもさ)繊維製品の重さに関係する繊維の比重は、繊維によって差があり、天然繊維は1.6の間にあって重く、合成繊維は1.1~1.4の間にあって軽い。しかし、これが糸になり衣料になった時の重さは必ずしも比重だけで左右されず、糸または製品のかさ高さの程度が大きく影響する。
すなわち、綿は繊維の断面でもわかるように中空になっているので実際の比重よりも軽い。同じように絹も糸または布で精練することにより、にかわ質のセリシンが除去されて繊維聞に空隙ができ、かさ高となり実際の比重より軽くなる。合成繊維もいろいろな加工技術によって、かさ高にし、見かけの比重を小さくすることができる。衣料は一般的に軽いことが好まれるが、ものによっては重厚な感じを出すために重みを必要とする場合もある。


繊維の強伸度(せんいのきょうしんど)繊維は、その種類によって引っ張り強さに10倍程度の大きな差がある。強さは引っ張りの強さだけでなく、摩擦に対する強さ、引き裂き、破裂に対する強さなど強さにも種類があるが、製品の強さは繊維の強さが直接影響することが多い。
一般的に天然繊維よりも合成繊維の方が強い。伸びもまた天然繊維は少なく、合成繊維は大きく、これは生地の引き裂きや破裂に対する抵抗力や耐久度につながる。綿や麻の植物繊維は湿潤時の方が乾燥時よりも強く、再生繊維や動物繊維は逆になる。


繊維の種類、繊維は大きくは天然繊維と化学繊維に分けられるが、ここ数十年の化学繊維、なかでも合成繊維の発展はめざましい。
現在では性能、感触面ですぐれたポリエステルが化学繊維の衣料での主流を占め、アクリル、ナイロンを加えた三大合成繊維がそれぞれの分野を確立している。衣料の分野では天然繊維の感覚的な良さと、合成繊維の機能的な良さが互いに欠点を補いながら共存している。合成繊維もたえず感覚、機能の両面で改質の研究が進められている。再生繊維の比重は小さく、今後も小型の繊維として存在することが予想される。


繊維の組成表示(せんいのそせいひょうじ)繊維製品について品質表示法が制定されており、あらゆる衣服について使用繊維の表示と、表示方法が義務づけられている。その中で表示に使われる繊維と繊維名および統一文字が決められている。


繊維の断面(せんいのだんめん)繊維の断面はポリエステル、ナイロンなどは円形であるが、その他のものはいずれも独特の形をもっている。
ポリエステル、ナイロンも、特に断面を三角、五角などの形にした、いわゆる異形断面繊維と称するものもある。



繊維の長さとはフィラメントは除き、綿、毛、麻、化学繊維などの短繊維(ステープル)の長さをいう。
このうち化学繊維のステープルは所定の長さにカットするのでカット長ともいう。繊維の長さは繊維の種類によって異なる。一般に綿は短く、毛は中間、麻は長い。また同じ繊維でも産地、種別によっても異なる。


繊維の太さ(せんいのふとさ)繊維の太さは繊維の直径や幅をミクロンの単位で示すが、化学繊維では一般にデニールという単位(9,000メートルの長さで19の重さが1デニール、9,000メートルを固定して重さが2倍、3倍に増すごとに2デニール、3デニールとなる)で示す。
しかし同じデニールでも繊維の比重が異なると、実際の太さ(直径)が異なることになる。繊維の太さは風合いなどの性質と関係があ燃焼による繊維の見分け方り、現実の商品商から考えて重要な要素となる。繊維は、一般的に細いものほど価格が高く高級で、細い糸が作れる。また太い糸でも、細い繊維で作った糸の方が太い繊維による糸よりもしなやかで、外観もなめらかで美しくなる。天然繊維では絹が1デニールでもっとも細く、次いで綿が1.5デニール、羊毛が3~6デニール、麻3~7デニールとなる。


ソアロン(Soalon)三菱レイヨン(株)のトリアセテート繊維の商標。


ソルブロン(Solvron)(株)ニチビの水溶性ビニロン繊維の商標。


梳毛(そもう)とは梳毛紡績でできた糸のこと。洗毛した羊毛をさらに梳毛機にかけて引きそろえることでできる。表面が滑らかで光沢感がある。クリアカット仕上げの織物の糸に適している。


帯電性(たいでんせい)どんな繊維でも摩擦すると静電気が発生する。天然繊維、再生繊維は水分の保有量が多いため、静電気が逃げるので帯電しにくい。
合成繊維は水分保有量が少ないため帯電性が高い。この帯電の程度は大気の湿度によって変わり、天然繊維でも湿度の低い時は帝電し、合成繊維でも高湿度の時は帯電しない。帯電性の高い繊維による製品は
①衣服を脱ぐときパチパチと音がし、火花が散る、
②裾がまつわりつく、空気中の汚れを吸引して汚れが早い、
③放電するのでガスに引火する場合がある、
などの好ましくない問題がある。


耐熱性(たいねつせい)繊維がどれだけの熱に耐えるか、ということは布を加工するときに受ける温度や、アイロン温度、乾燥温度に直接影響する性質である。
現実的なアイロンの温度からみれば、天然繊維では綿、麻が耐熱性が高く、絹、羊毛がやや低い。合成、再生繊維ではポリエステルが最も高く、次いでレーヨン、ポリノジック、キュプラが同等、以下ナイロン、アクリルが続き、アセテート、ビニロンが同等で最も低い。


耐熱性繊維(たいねっせいせんい)一般の衣料用繊維はほとんどのものが200℃までの熱が限界であるが、特別に高温に耐える繊維を耐熱性繊維という。400Cまで耐えるアラミド繊維や1,000C以上も耐える炭素繊維、ガラス繊維などがある。


大麻(たいま、hemp)麻科の植物でその鞍皮(じんぴ=茎の部分)からとった繊維。主な産地は、旧ソ連、アメリカ、ポーランド、イタリアなど。
強力で耐久性、耐水性には富むが、漂白すれば繊維が弱くなり、弾性に欠けるので最近は衣料にはあまり使われない。麻ひも、ロープ、鼻緒の芯、畳の経糸、緯糸などに使われる。


耐薬品性(たいやくひんせい)繊維の耐薬品性は、クリーニング時の溶剤、洗剤、しみ抜き剤、漂白剤などを選ぶ上で重要な性質である。
綿、麻、レーヨン、キュプラなどのセルロース系繊維は、一般に酸に弱く、アルカリには強い。アセテートはレーヨンと比較して、酸、アルカリ両者に弱く、羊毛、絹はアルカリに弱く、羊毛は酸に強い。絹は羊毛より耐酸性が低い。一般的に合成繊維は他の繊維に比べて酸にもアルカリにも強い。


ダウXLAとは米国ミシガン州のザ・ダウ・ケミカル・カンパニー開発の登録商標で、ポリオレフィン系のストレッチ繊維のこと。
従来のポリウレタン系ストレッチ素材に比べ、質感がソフトで、体にナチュラルにフィットするため、美しいシルエットをもたらす。非常に軽く、汗や洗濯に強いのが特長。吸湿、速乾性に優れている。


ダウンとは水鳥がもつ断熱用の下毛のこと。ダウンには多くの柔らかい繊維があり、たくさんの空気をはらむようになっている。
冷たい空気や水を遮断、断熱する効果を発揮し非常に軽いのが特長。防寒用やスポーツ用のジャケット、コート、ベストなどに用いられる。がちょう(グース)とあひる(ダック)があり、グースダウンが稀少で高級とされる。


ダクロン(Dacron)アメリカのデュポン(Dupont)社のポリエステル繊維の商標。


タスマニアウール(Tasmania wool)とはオーストラリアのタスマニア地方で生産されるメリノウールのことで、120番手の細い良質のウールである。


タフセル(Tufcel)とは東洋紡績のポリノジック繊維の商標。



玉繭(たままゆ)蚕(かいこ)が繭をつくるとき、2匹が一緒にl個の繭をつくったものをいう。この繭から製糸した生糸が玉糸である。


ダル(dull)繊維または糸の光沢を消したもの。繊維の光沢は大きく分けるとダルとブライトがあるが、ダルは3段階に分けられる。
①光沢を残したセミダル、②普通のダル、全く光沢のないフルダル。化学繊維のレギュラ一品種はセミダルである。光沢を消すには艶消し剤(酸化チタン)を混入して紡糸する。


弾性繊維(だんせいせんい、elasticfiber)ゴムのように500%(6倍)以上も伸びる繊維でポリウレタン繊維のこと。


短繊維(たんせんい)とは繊維長の短い繊維のことで、綿や麻、ウールなどがこれにあたる。絹などは一本が非常に長いので、長繊維と呼ばれる。ステープルとも呼ばれる。

短繊維綿

繊維の長さが20mm以下の太番手用(13番手以下)の繊維で、主にネル、キャンバス、ズック等に用いられる。又、ふとん綿等にも用いられる。
短繊維綿産地は以下の通りである。
・インド綿(デシ)
・パキスタン綿(デシ)


炭素繊維(たんそせんい)とはアクリルやレーヨンなどを焼いて炭素化した繊維のこと。
強度や弾性率が高く、テニスラケットやゴルフクラブ、釣竿などに用いられる。焼成によって高強度から高弾性までつくることができる。

チェビオット

組織
品質 毛、ウール
チェビオット(cheviot)スコットランド産のチェビオット種のウールのこと、あるいはそれで織られた、紡毛か梳毛の織物。
毛質は太く粗めで、しやり感があり反発力も強い。チェビオットツイードやブランケットなどに多く使われる。現在では、これに毛質の似た雑種羊毛などもこう呼んでいる。



チェビオットウール(cheviotwool)チェビオットと同義。



茶綿(ちゃめん)カラードコットンの一種。



中空繊維(ちゅうくうせんい)とは内部に気孔のある繊維のこと。マカロニのようなものもある。比重がかるくなって空気を含むため保温性や吸水性にすぐれ、やわらかい手触りとなる。



中国綿(ちゅうごくめん)中国は世界ーの綿産国で、その90%は揚子江と黄河の流域、すなわち華北、華中地方で産する。
この地域の綿はほとんどアップランド綿で大体中番手用である。また新彊ウイグル自治区では高級な超長綿が産出される。

中繊維綿

綿織物の大半が中繊維綿を原料にしている。
約15~50番手ぐらいの幅をもっており、最もポピュラーな繊維である。従って用途も広く、平織、綾織をはじめ、その他多くの素材に用いられている。
中繊維綿産地は以下の通りである。
・アメリカ綿(米綿)
・メキシコ綿
・ソ連綿
・ブラジル綿

長繊維

長繊維(ちょうせんい)とは絹やレーヨン、キュプラ、アセテートなどのように一本あたりの繊維長が長い繊維のこと。

長繊維綿

平均28~40mm前後の繊維の長さを持ち、綿繊維の中では高級分野に属する。
細くて柔らかく、強度に富み、ブロード、ローン等の優れた綿素材の原料となる他、カタン糸等にも使用される。
長繊維綿産地は以下の通りである。
・エジプト綿
・ペルー綿
・シーアイランド綿(海島綿)
・スーダン綿

超極細繊維

超極細繊維(ちょうごくぼそせんい、superfinedenierfiber)合成繊維では直接紡糸する方法では0.4デニールぐらいまでが細さの限度である。そして0.4~1.0デニールぐらいまでが極細繊維といわれている。
しかし二つの成分を複合させて紡糸し、これを分割したり、一方の成分を溶解除去したりする方法をとれば最高0.001デニールまでの超極細繊維ができる。実用的には0.01デニールぐらいまでが多いが、これらは人工スエードなどに使われる。

超長綿

超長綿(ちょうちょうめん)とは繊維の長さが13/8インチ以上の綿のこと。ペルー、エジプト、モロッコ、中国、ロシア、インドなどが超長綿を生産している。短いものは下級綿とされる。

苧麻

苧麻(ちょま)とはイラクサ科の多年草で、亜麻とともに衣服などに使われる。
日本で昔から栽培されており、高級和服地である越後上布の織物に使われていた。茎の皮の繊維から布をつくる。ラミーとも呼ばれる。

艶消し

艶消し(つやけし)とはダルと同義。

チンチラ

チンチラ(chinchilla)とは、齧歯目(げっしもく)チンチラ科で、リスに似ていて和名でケイトネズミという。毛皮素材の中で最もソフトで美しく、絹のような光沢と肌触りを持ち、おしゃれで贅沢な高級毛皮の一つである。
南米のチリ、ペルー、ボリビアのアンデス山脈などに生息する。刺し毛はなく、非常に柔らかい綿毛が密集し、皮は極めて薄い。背側が青黒色で、腹側は突然変異でベージュもあるが、青灰色、毛根の方にしたがって白っぽくなっているのが普通である。
最高のものはブルーの濃いもので、通常、ブルーの色合いを強調するために、ブライトナー(青みがけ)の加工を施す。類似品に、毛が長く黄色っぽいチンチローン、アンデス山脈だけに生息するチンチララットのパスタード、海抜の低いところの亜種のチンチラ、ウサギを染色したイミテーションなどもある。
元来アンデスにしか生息しなかったが、野生種を1829年から輸出し続けて乱獲し、1914年ごろに絶滅しかけたのをきっかけに、ボリビア、チリ、ペルーの三ヶ国で協定を結び、捕獲とともに輸出と輸入の禁止を取り決めた。
1924年にアメリカの鉱山技師が生きたまま密輸し、養殖をはじめ、1949年に初めて養殖のチンチラが市場にお目見えした。現在出回っているものはすべてが養殖ものである。アメリカやドイツなどで養殖されている。

デークロン

デークロン(Dacron)アメリカのデュポン(DuPont)社が生産しているポリエステル繊維の商標。わが国ではダクロンともいっている。

デシテックス

デシテックス(Decitex)化学繊維とフィラメント糸の太さの単位。長さが10,000mで重さ1gが1デシテックス、2g、3gが2、3デシテックスとなる短長式である。
繊維の太さを表わすときはdtex、フィラメント糸ではDtexと表示する。平成11年にデニールに代わる単位として制定されたが、当分はデニールと併用される。

デシ綿

デシ綿(デシめん)インド、パキスタン綿の在来種の綿のこと。繊維の長さは10-20mmで短く、太さも太くて糸にすることはできず、ふとんわたや脱脂綿に使われている。

テトロン

テトロン(Tetoron)東レ(株)と帝人(株)のポリエステルの商標

デニール

デニール(denier)とは繊維およびフィラメントの糸の太さの単位のことで、長さ450メートルの糸が0.05グラムの太さを1デニールとする。
重さが二倍、三倍になるたびに1デニールずつ増える。フィラメントヤーンはおよそ30縲

テビロン

テビロン(Teviron)帝人(株)のポリ塩化ビニール繊維の商標。

テフロン

テフロンとは米国デュポン社が開発したフッ素系のひとつであるポリテトラフルオロエチレン繊維の商標名。耐薬品性、はっ水性、耐候性に優れている。

テリレン

テリレン(Terylene)イギリスのCI社のポリエステル繊維の商標。

天蚕絹

天蚕絹(てんさんぎぬ)とは山繭絹のこと。

テンセル

テンセル(Tencel)とはイギリスのコートルズ社が開発したセルロース繊維で、再生セルロース繊維の一種である。木材パルプを溶剤で溶かし取り出す。コットンよりも強く、寸法安定性があり、ソフトな風合いを持っているのが特徴。生分解性もあるので環境に優しい。

天然繊維

自然界の原料から作られた繊維の事。天然繊維は植物、動物、鉱物から採取し、ほとんどが紡績を必要とする。
植物繊維は茎(麻、ジュート、ラミー)、葉(ザイル、アバカ)、種(綿花、カポック)等、各部分から採取出来る。
動物繊維はウール、獣毛(Hair)、絹と分けられる。
鉱物繊維は主に石綿(Asbesto)が使われる。

天然繊維の長さ

天然繊維の長さ(てんねんせんいのながさ)天然繊維は太さのほか、長さも繊維の種類によって異なる。たとえば、綿、毛、麻では、最も長い麻でも60咽と限られた長さをもっているが、絹では、まゆ1粒から約1,000mの1本の連続した繊維が採れる。
綿、羊毛、麻のような短い繊維をステープル(staple)、絹のような長い繊維をフィラメント(filament)という。また、同じ種類の繊維であっても産地、品種によって長さは異なる。
絹のような長繊維は一本の繊維を数十本引き揃えて撚りをかけるだけで糸になるが、綿、毛の場合は短繊維を集束し連続させた糸にするために複雑な紡績工程を施さなければならない。この場合、一般的に繊維は太さが同じであれば長い方が品質のよい糸ができる。

銅アンモ二アレーヨン

銅アンモ二アレーヨン(どうアンモニアレーヨン、cuprammoniumrayon)キュプラのこと。銅アンモニア溶液を使うことからこの名がある。

透湿性

透湿性(とうしつせい)繊維を伝わって湿気が外へ放散される性質。人体の表面から発散した水分を衣服の裏面から表面へ透過させる機能のこと。吸湿性の大きな天然繊維や再生繊維は透湿性も大きく、合成繊維のような疎水性の繊維は透湿性は小さい。

導電繊維

導電繊維(どうでんせんい、conductivefiber)合成繊維の静電気の発生を防ぐ性質をもたせた繊維で、制電繊維(せいでんせんい)よりももっと積極的な方法で、静電気の発生を防ぐもの。
すなわち繊維の中に導電物質のカーボンブラックを入れたり、繊維の表面に金属を蒸着(じようちゃく)して導電性をもたせた繊維である。静電気による引火事故の可能性のある化学工場で、導電作業服(安全作業服といわれる)などに使われる。

動物繊維

動物繊維(どうぶつせんい)とは動物から得られる繊維のことで、蚕繊維と獣毛繊維のふたつがあり、前者は絹、後者はウール、カシミア、アルパカ、モヘア、ラクダ毛などがある。

トリアセテート

トリアセテート(triacetate)アセテートと同様、酢酸セルロース繊維であるが、特に酢酸の割合が59.5%以上のものをトリアセテートという。アセテートに比べて合成物である酢酸の割合が大きいため、アセテートより合成繊維に近い性質(熱可塑性がある、吸湿性が低い)をもち、アセテートと合成繊維の中間的なところにある。シルキーな光沢や風合いをもち、アセテートよりー格上の繊維として位置づけられている。商標にはソアロン(三菱レイヨン)がある。

トレロン

トレロン(Torelon)東レ(株)のアクリル繊維の商標。

ナイロン

1935年、米国デュポン社のカローザス博士によって発明された繊維。 鋼鉄よりも強く、蜘蛛の糸よりも細くというキャッチフレーズで、当時製品化されたナイロンはストッキングに使用され、画期的なセンセーションを起こした。
特に絹繊維に多大な影響を与え、ナイロンには軽く、強く、光沢が良く、安価で欲しいだけ生産可能という好条件が揃っていた為である。
現在では特殊な糸が開発され、熱可塑性を利用したウーリーナイロン系、ストレッチナイロン系等は多目的用途に使用されている。

<特徴>
・合成繊維の中で最も強い繊維である。引っ張り、摩擦、折り曲げ等の耐久性が良い。
・水をほとんど吸収しない為、水に濡れても強度が落ちる事が無く、洗濯が容易で乾きやすい。
・強酸にはやや弱いがアルカリには特に強く、油や海水にも耐久性が良い。
・合成繊維特有の熱可塑性によってプリーツ加工が出来る。
<欠点>
・静電気をおびやすく、その為による汚れが付く。
・熱に対して弱く、アイロンは130度前後。十分に注意が必要。

ナイロン6

ナイロン6(ナイロンろく)ナイロンの一種。

ナイロン66

ナイロン66(ナイロンろくろく)ナイロンの一種。

軟質麻

軟質麻(なんしつあさ)亜麻(リネン)、苧麻(ラミー)などをいう。硬質麻の対語。

難燃繊維

難燃繊維(なんねんせんい)火災に耐える、という社会的ニーズにより、数々の難燃繊維が開発された。
難燃繊維には二種があり、一つはポリクラール繊維(興人のコーデラン)、アクリル系繊維(カネカのカネカロン)、ポリ塩化ビニールなどのように繊維自体が難燃の性質を持っているもの、もう一つはポリエステルなどの普遍的な繊維を製造するときに難燃剤を混入して難燃性を付与するものである。
これには難燃ポリエステル、難燃ポリノジックなどがある。用途は、ホテル、旅館、ホール、劇場などの不特定多数の人が集まるところのカーテンなどのインテリア商品や寝具、ベビー服とその用品、老人用衣料などがある。天然繊維の中では羊毛が比較的燃えにくい性質がある。なお不燃性繊維としてはガラス繊維がある。また、400℃までの熱に耐える耐熱性繊維としてアラミド繊維やフェノール繊維などがあるが、これは難燃よりも耐熱として衣料用以外の用途となる。

難燃ポリエステル

難燃ポリエステル(なんねんポリエステル)ポリエステル繊維を製造するときに難燃剤を混入して難燃性を付与したポリエステル繊維のこと。

難燃ポリノジック

難燃ポリノジック(なんねんポリノジック)ポリノジック繊維を製造するときに難燃剤を混入して難燃性を付与したポリノジック繊維のこと。

ニュージーランド麻

ニュージーランド麻ニュージーランドあさ、NewZealandhemp)ニュージーランドに産する百合科の多年草。この葉から繊維をとる。
日本でも静岡、愛知、三重などの諸県のほか、中国、四国、九州地方でも栽培されている。用途は下級ロープ、製紙の原料、帆布(はんぷ)、網、敷物などで衣料には使われない。

熱可塑性

熱可塑性(ねつかそせい、thermoplasticilv)熱セット性ともいう。合成繊維のように、加熱下で外力を加えると容易に変形し、これを常温に戻すとそのままの形で固定する性質のこと。
合成繊維特有の性質で、この性質を利用して、糸にクリンプ(しぼ、しわ)をつけたり、織物幅をセットしたり、スカートにプリーツをつけたりすることができる。

熱硬化性

熱硬化性(ねつこうかせい)本来は尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂のように、加熱すると重合が進んで硬化し、あとから熱しても再び軟化しない性質のこと。
しかしポリエステルなどの一般的な合成繊維も加工温度を高くしすぎると固くなるため、熱硬化性繊維といわれている。ただし、ポリエステル、ナイロンなどは、さらに熱すると軟化し、溶融する。

練り込み法

練り込み法(ねりこみほう)主に合成繊維に特別な性能を付与するため、その性能を持った物質を繊維になる前の段階、すなわちポリマーの中に混入する方法。たとえば抗菌繊維には抗菌剤を、難燃繊維には難燃剤を練り込む方法がある。

ノイル

ノイル(noil)梳毛糸や絹紡糸をつくる紡績工程で取り除かれる落ちわたなどのくずわた。一般に短い毛。これは回収されて紡毛糸の原料やフェルトの原料、また絹のノイルは紬紡糸にして織物にする。

ノーメックス

ノーメックス(Nomex)アメリカのデュポン(DuPont)社のメタ系アラミド(耐熱性)繊維の商標名。

ハイブリッドコットン

ハイブリッドコットン(hybridcotton)ハイブリッドとは異品種の綿を交配させて、それぞれの品種の持っている品質の特長を、併せ持ったさらによい品種を作り出すことである。
綿のハイブリッドを最も進めているのはインドで中長から超長繊維綿をつくり出すために行われている。ただハイブリッドはライオンと虎の合いの子をつくるようなもので、その品種は一代限りとなり、種子はできない。

ハイブリッドシルク

ハイブリッドシルク(hybrid silk)とは繭糸と他の糸を製造工程で繰りあわせた糸のこと。

パキスタン綿

パキスタン綿(パキスタンめん、Pakistanicotton)パキスタンで産出する綿で、20番手が中心の太番手用中繊維綿。最近は一段上質の中長繊維綿(40番手用)の生産も行われつつある。

バージンウール

バージンウール(virginwool)新毛のこと。

パラ系アラミド繊維

パラ系アラミド繊維(パラけいアラミドせんい)ポリパラフェニレン・テレフタルアミド繊維のこと。アラミド繊維の中の高強力型の繊維。ポリエステルの4-5倍の強さがある。工業用途の繊維。

バリスティックナイロン

バリスティックナイロンとは強度と軽量性を兼ね備えた素材。引き裂き強度、摩擦などが同じ重量のナイロンと比べ約2倍。卓越した耐久性をもつナイロン素材。

半合成繊維

半合成繊維(はんごうせいせんい)とは木材などの天然物を原料にして化学薬品を加えて繊維にしたもの。化学繊維の一種で、繊維素系と蛋白質系がある

パンサテン

組織 朱子織
品質 絹、アセテート、レーヨン
パンサテン(panne satin)とは厚地で強い光沢のある舞台衣装用調のサテンのこと。経朱子で強い圧力のカレンダー加工を用いて光沢感を出す。
布地には絹やアセテート、レーヨンなどが用いられ、鮮やかな色、あるいは黒のものが多い。

バンブー

バンブーレーヨンビスコース繊維は材木を原料としているが、竹を原料としたビスコース繊維。性質はレーヨンと似ているが竹には抗菌物質が含まれているため、抗菌性があるのが特徴。吸湿性にもすぐれ、綿の2倍である。クラボウなどが製品化している。

バンブーレーヨン

バンブーレーヨンとは天然の竹繊維からセルロースを化学的に抽出した再生繊維(レーヨン)のこと。
ひんやりとした感触、シルクのような光沢感としなやかさが特長。抗菌性、防臭性、吸湿性、放湿性に優れていることから夏向けの素材。

反毛

反毛(はんもう)毛織物や毛編物などの、屑糸や屑布を反毛機を用いてほぐし再製した羊毛。再製毛ともいう。新毛よりも紡績性や縮絨性が劣る。

ビキューナ

ビキューナ(vicuna)とはラクダ科ラマ属でエクアドル、ペルーなどに生息するラマの一種で、そこからとられる毛質が上質な繊維のことで、動物繊維の中では最高品質とされている。淡黄から金茶までの色で、やわらかで上品な味わいがある。

ビスコース

ビスコース(viscose)とはレーヨンの原料であるパルプに苛性ソーダで処理して二硫化炭素を作用させる。それを希薄アルカリ液で溶解させた粘性の液体のこと。

ビスコースレーヨン

ビスコースレーヨン(viscose rayon)とはビスコースからつくったレーヨンのこと。再生繊維の代表的なもの。ビスコースを紡糸ノズルから酸性浴中に押し出すことによってできる。

ビニリデン

ビニリデン(vinylidene)とは塩化ビニール単位を主成分にした繊維で、1937年にダウ・ケミカル社が工業化した。比重が大きく、吸湿性がほとんどないため、インテリイアや産業資材などに用いられる。

ビニール

ビニールとは一般的にはポリビニール化合物のことで、とくにポリ塩化ビニール(PVC)の略称として用いられる。
単独では非常に硬い樹脂であるが、可塑剤などを配合することにより弾性をもつ。強く、光沢に富み、透明なものもある。

ビニロン

ビニロン(vinylon)とはポリビニルアルコールからつくられる繊維で、'39年に日本で発明された国産繊維である。
現在はクラレ、ユニチカで生産されている。1924年にドイツで発明されたポリビニルアルコールを原料をとした。

ピマ綿

ピマ綿(ピマめん)とはペルー産のピマ種の綿花のことで、ペルー・ピマ、アメリカ・ピマなどの種類がある。長く細い超長綿で、光沢とやわらかな風合いがあるのが特徴の高級綿である。

ピマライル

ピマライルのピマは南アメリカで栽培された超長綿、ピマ綿のことを指し、ライルとは滑らかな綿糸のライル糸(フランス語)を意味する。ピマライルは、光沢のあるカットソー素材のこと。

ピリング

ピリング(pilling)ピルとは「小さな球」の意で、毛玉のできることをピリングという。

ピル

ピル(pill)毛玉のこと。

ビロン

ビロン(Vilon)(株)ニチビのビニロン長繊維(フィラメント)の商標。

品質表示法

品質表示法(ひんしつひょうじほう)繊維の組成表示について日常生活で使用する製品に正しく品質表示するように定めた法律のこと。

ファイバー

ファイバー(fiber)とは繊維、繊維物質、繊維細胞のことで、一般には短繊維のことを指す。繊維を皮のように固めたものを指す場合もある。

フィブリル化

フィブリル化とはミクロフィブリルがぱらぱらにほつれて毛羽立つ事。例をとして、セルロース繊維の分子は綿の場合、100本ほどが平行に束になってしっかり結合している。これをミクロフィブリルという。布地や糸を激しく揉んだり、こすったりするとミクロフィブリルがぱらぱらにほつれて毛羽立つ。
これをフィブリル化という。シルケット加工や樹脂加工をしていない綿やレーヨンの布地は、何回も激しい洗濯を繰り返すとミクロフィブリルの配列がぱらぱらになり、すなわちフィブリル化を起こし、布は硬くなりばりばりした手ざわりになる。

フィブロイン

フィブロイン(fibroin)生糸(きいと)の中軸をなすもの。繭(まゆ)からとれる生糸は約20-30%を占めるセリシン生糸の断面(にかわ状の蛋白質物質)と70-80%を占めるフィブロイン(アミノ酸物質)によって構成されている。
セリシンは精練によって除去され、衣服となるものはフィブロインだけである。フィブロインは約1デニールと細くて柔らかく、これが絹の風合いとなる。

フィラメント

フィラメント(filament)とは細長い繊維状のもののこと。生糸や紡績したままの糸がフィラメントで、ナイロンやポリエステルなどの長繊維のこと。

フィルパワー

フィルパワーとはダウンの保温性の高さを示す表示。決められた量のダウンを基準圧力で詰めた場合のスペースの大きさをいう。
600フィルパワーと表示されているものは、1オンスのダウンが600平方インチに膨らむということで、数値が大きいほど膨らみ、空気を含むので保温性が高いということになる。

フェノール繊維

フェノール繊維(フェノールせんい)フェノール樹脂の初期縮合物のノボラックからつくられる。耐炎性にすぐれ250Cの炎に当たっても燃えない。アメリカのカイノール(商標)がある。

フォックスファイバー

フォックスファイバー米国アリゾナ在住の綿花の品種改良研究者、サリーフォックス女史の研究改良綿花である「茶綿」のこと。

複合繊維

複合繊維(ふくごうせんい)とは二種類以上の繊維を組み合わせてできた繊維のこと。コンジュゲート繊維とも呼ばれる。

フッ素繊維

フッ素繊維(ふっそせんい)フッ素を含むオレフイン重合によるポリマーからつくった繊維。
テフロン繊維ともいわれる。この繊維は耐熱性にすぐれており、短時間であれば300""Cでの使用に耐える。溶剤や化学薬品に対する抵抗性にもすぐれ、摩擦係数が小さく、電気絶縁性、耐電圧などにすぐれている。

浮遊繊維

浮遊繊維(ふゆうせんい)糸をつくる紡績工程で、スライバーや粗糸をドラフト(引き伸ばす)するとき、ドラフ卜ローラーの間隔に比べ相当短い繊維のこと。

ブライト

ブライト(bright)化学繊維で、光沢剤を混入して光沢を強調した繊維、または糸のこと。
光沢のないダルに対することば。光沢を強く出したスーパーブライトというものもある。レーヨン、ポリエステルで多く使われている。光沢をなくしたもの(つや消し)をダル(dull)という。

フラックス

フラックス(flax)とは亜麻の原料の段階のこと。一年草の植物で、比較的寒冷地でも栽培されている。100日間で1メートル弱にまで成長する。

フリース

フリース(fleece)とは紡績工程中の薄いシートの繊維群、あるいは羊からとった毛をそのまま一頭ぶんまとめたもの。現在ではこの状態にした合成繊維などもフリースと呼ぶ。

プロテイン繊維

プロテイン繊維(プロテインせんい、proteinfiber)蛋白質(たんぱくしつ)繊維のこと。すなわち動物性繊維。羊毛、獣毛、絹がこれにあたる。

プロミックス

プロミックス(Promix)とはアクリル繊維の原料であるアクリロニトリルを牛乳蛋白とグラフト重合させることによってできる繊維のことで、シルキーさがあるのが特徴。3割から6割程度の蛋白質を含み、東洋紡がシノンの商標名で販売している。

プロミラン

プロミラン(Promilan)東レ(株)のナイロン66繊維の商標。

へアー

へアー(hair)獣毛のこと。

米綿

米綿(べいめん、Americancotton)アメリカで生産する綿の総称。一般的に繊維長が中程度で40番手ぐらいの糸に適する。
アップランド綿がほとんどで、アップランド綿が米綿の代名詞のようになっている。ミシシッピー河流域のミシシッピーのテキサス綿、デルタ綿、西部テキサスナアリゾナ、カリフォルニアのカリフォルニア綿などがある。アメリカで産する綿としてはやや高級なピマ綿や西インド諸島に産する最高級の海島綿などもある。

ベスロン

ベスロン(Beslon)東邦テナックス(株)のアクリル繊維の商標。

ペルー綿

ペルー綿(ぺるーめん)とはペルーで生産される綿花のことで、タンギス種が広く輸出されている。アメリカ綿とエジプト綿の中間的な品質。

ペルービアンピマコットン

ペルービアンピマコットンとは繊維の長さが少なくとも約3.5cm以上もある超長綿の一種。
主にペルーのピウラバレーで栽培される綿花。繊維にダメージを与えないよう現在もひとつひとつ手で摘まれる。非常に柔らかな極細繊維で、シルクのような手ざわりがあるのが特長。

ベンベルグ

ベンベルグ(Bemberg)旭化成せんいのキュプラ繊維の商標。

紡糸

紡糸(ぼうし)とは化学的に処理した原料を細かい穴から押し出すことによって繊維状にすること。
溶融紡糸、湿式紡糸、乾式紡糸などがある。

紡毛

紡毛糸(ぼうもうし)とは紡毛紡績によってできる糸のこと。ウーレンヤーンとも呼ばれる。

ボタ二ーウール

ボタ二ーウール【繊維】(Botanywool)オーストラリア産の極上メリノウールのこと。毛質がすぐれているとされるメリノウールの中でも、もっとも良質で、高価なもの。

ポリアクリロニトリル繊維

ポリアクリロニトリル繊維(ポリアクリロニトリルせんい、polyacrylonitrilefiber)アクリル繊維のこと。

ポリアミド系合成繊維

ポリアミド系合成繊維(ポリアミドけいごうせいせんい)アミド結合を有する合成高分子化合物からつくられる合成繊維でナイロンがその代表的繊維である。
重合物によってナイロン6、ナイロン66と種類が分かれる。またポリアミドの一種である全芳香族ポリアミドはアラミド(aramid)という名称がつけられ、これでつくられた繊維がアラミド繊維である。ポリアミドはまたポリアマイドとも発音される。

ポリウレタン繊維

ポリウレタン繊維(ポリウレタンせんい)とは伸縮自在の合繊繊維。スパンデックスとも呼ばれる。ゴムのように500%以上伸びることで知られ、'59年からアメリカで生産された。
石油からできるポリエステルやポリエーテルにジイソシアネートを加え重合させる。老化せず、細い糸ができ、染色もできるため広く使用されている。

ポリエステル

1958年、英国I.C.I.と技術提携で帝人と東レが生産を始める。日本ではテトロン、エステルの商標が有名であるが、これが帝人テトロン、東レテトロンの始まりである。
その後、東洋紡、ユニチカ等も生産を開始、東洋紡エステルも有名である。
用途は衣料用、産業用の他、人造血管等の医療にも使用されている。

<特徴>
・最大の長所として、ウォッシュ・アンド・ウェアー(洗ってすぐ着られる)
・合成繊維の中では最も耐熱性に優れ、化学薬品に対しても強く、熱可塑性が大きい為、プリーツが安定する。
・ポリエステル特有のシャリ感があり、清涼感、しわになりにくい。
<欠点>
・侵油性が大きい為、油性の汚れを吸収して汚れやすく、落ちにくい。汗等の脂肪分も付着しやすい為、脱いだらすぐ洗う必要がある。
・静電気を帯びやすい。

ポリ塩化ビニール

ポリ塩化ビニール(ポリえんかビニール、polyvinylchloride)石灰、石油、天然ガスなどを原料にした、ピニール系合成繊維の一種。
耐候性が良く、丈夫で耐薬品にすぐれているが反面、耐熱性が低く、吸湿性がなく、難染性のため衣料としては欠点が多い。大きな特徴としてマイナスの静電気を帯電する性質がある。
この性質は肌着にした場合、リウマチなどに効果があるといわれ、健康肌着として、また、産業資材にも多く使われている。商標には帝人(株)のデピロンなどがある。

ポリオレフィン系合成繊維

ポリオレフィン系合成繊維(ポリオレフィンけいごうせいせんい)ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維のこと。共に耐熱性が低く、染色性が極端に悪いため、衣料用には適さず、主として漁網、ロープ、ろ過布、カーペットの基布など産業用、インテリア用に使われる。

ポリクラール

ポリクラール(polychlal)とはポリビニルアルコールと塩化ビニールを共重合させた合成繊維で、難燃性が最大の特徴。カーテンやカーペットなどの難燃性が必要なものに使用される。保湿性もあることから子供服などにも使われている。

ポリプロピレン繊維

ポリプロピレン繊維(ポリプロピレンせんい)とは1955年、イタリアで発明された、石油精製中の副生ガスとプロピレンを原料にした合成繊維。日本では1960年に生産が始まった。ナイロンなどのように強度がつよいが、染色がきわめて困難で耐熱性も低い。衣料用にはほとんど使われず、産業用がほとんどである。

ポリ乳酸繊維

ポリ乳酸繊維(ポリにゅうさんせんい)石油を原料としたものではなく、トウモロコシを原料とした成分解性の合成繊維。
成分解性とは、自然界の微生物によって二酸化炭素と水に分解される繊維で、天然繊維は成分解性、従来の合成繊維は成分解性ではない。したがって、土に還る繊維として注目を浴びている。ただ耐熱性が低いため、染色、アイロン掛けなどにやや問題があり、衣料用に普及するには多少の時聞がかかりそう。ユニチカ、東レ、クラレなどのメーカーが生産を始めている。

ポリノジック繊維

ポリノジック繊維(ポリノジックせんい、polynosicfiber)木材繊維を原料にしたセルロース系再生繊維である。
レーヨンステープルの改良型で、ビスコースレーヨンとは重合度や結品度が異なり、製造法もビスコース法より低いアルカリで処理して繊維にする。
ビスコースレーヨンに比べ綿に近い性質をもち、濡れてもあまり強度が落ちず、洗った時の縮みも少ない。日本では2001年に富士紡が撤退したのを最後に生産されていない。

ポリノジックレーヨン

ポリノジックレーヨン(polynosic rayon)とはレーヨンに同じビスコース法によって合成された再生セルロース繊維のこと。単にポリノジックとも呼ばれる。濡れても強度が落ちず、縮みも少ない。断面が均一な円形である。

ポリマー

ポリマー(polymer)とは重合物のこと。多数の分子が結合してできた高分子物質。

ボンネル

ボンネル(Vonnel)三菱レイヨンのアクリル繊維の商標。

マイクロネア

マイクロネア(micronaire)綿の繊維の太さの単位。長さが1インチ(25.4mm)の繊維が何マイクログラム(100万分の1グラム)あるかによって決める。
たとえばこれが3.5マイクログラムであれば3.5マイクロネアという。アップランド綿では3.5~4.9マイクロネアぐらいであり、超長繊維綿では3.5~3.7マイクロネアである。数字の小さいほど細い。マイクロネアということばは綿の繊維の太さを測定する機械の名前からきている。 しかしながら、現在では単位をつけず、指数扱いされるようになっている。

マイクロファイバー

マイクロファイバー(microfiber)極細繊維ともいう。何デニール以下という定義はないが、一般的にはlデニールより細い繊維に用いられる(1グラムで9,000メートルの長さを持つ糸の太さをlデニールという)。
製法として海島型(2成分のポリマーの入った繊維を紡糸し、あとで一方の成分を溶かし出して、もう一方の成分だけを残す方法。紡糸時の繊維断面を見ると、さながら海にたくさんの鳥が浮かんでいるように見えることからこう呼ばれる)、割繊型(1本の繊維を何本かの繊維に分割する方法)、直接紡糸(直接、紡糸口金から極細繊維を紡出する)の3タイプがある。

マニラ麻

マニラ麻(マニラあさ)とはバショウ科に属する多年草で、その葉鞘の表皮の下にある繊維である。 吸湿性に優れるが硬くて紡績しにくいため衣料にはほとんど用いられない。

真綿

真綿(まわた)絹の繭でつくったわたのこと。普通、玉繭(たままゆ)やくず繭を精練してわたにする。
軽くて保温性が大きいので、高級なふとんのわたや防寒用の中入れわたに使われる。また紬(つむぎ)糸の原料にもなる

マンメイドファイバー

マンメイドファイバー(man-madefiber)人造繊維、すなわち化学繊維のこと。アメリカ、イギリスではマンメイドファイということばが使われるが、日本、ドイツ、フランスではケミカルファイ(化学繊維)が使われる。

マルチフィラメント

マルチフィラメント(multi filament)とは長繊維の単繊維を多数縁り合わせて糸にしたもの。モノフィラメントの対語。

ミクロボイド

ミクロボイド(microvoid)繊維の表面の微細な孔(あな)や溝。微細 孔(溝)があると染料の吸着量が多くなり、発色性が良くなり、深みが増す。

無機繊維

主な無機繊維
ガラス繊維、金属繊維

メタ系アラミド繊維

メタ系アラミド繊維(メタけいアラミドせんい)ポリメタフェニレンイソフタルアラミド繊維のこと。アラミド繊維にはパラ系アラミド繊維とこれの二種があるが、メタ系は耐熱型で融点は320""Cである。パラ系は高強力型。

メリノ

メリノ(merino)とはスペイン原産の羊の一種で、交配を繰り返し19世紀に白色の羊をつくりだし、現在はアメリカなどで飼育されている。細くてやわらかい、白い上質な羊毛で、スーツやドレスなどに用いられる。衣料用の羊毛としては全世界の半数近くを占めている。

メリノウール

メリノウール(merinowool)スペイン原産のメリノ種の羊毛で、オーストラリア、アメリカ、フランスなどで改良種がつくられた。
非常に細く、柔らかく、弾性もすぐれ、色の白い、上質な羊毛。細番手の梳毛糸を紡出しやすく、スーツ、ドレスなどの高級梳毛織物に使われる。現在では最も一般的なウール。

綿

世界で最も多量に生産され、消費されている繊維である。
綿繊維は長さによって長繊維綿、中繊維綿、短繊維綿の3つに分けられる。併せて生産地別に分ける事も出来る。
<特性>
・丈夫で水に濡れても性質はほとんど変化しない。
・吸湿性に富んでいる。
・耐久性に優れている。
・染色性にも富んでいる。
<欠点>
・弾力性に欠ける。
・回復力が少ないのでしわになりやすい。

綿花

綿花(めんか)とは綿の木の種からとった種子毛のこと。インド原産でのちに世界中に広まった。
日本でも栽培されたが、現在は中国からの輸入に頼っている。コットン、あるいは木綿とも呼ばれる。中国、アメリカ、ロシア、ブラジルなどが主産地。

モダクリル

モダクリル(modacrylicfiber)アクリル系繊維のこと。

モダール

モダール(Modal)オーストリアのレンチングファイバーズ社が生産している、ハイウェットモジュラスの改質レーヨン。湿強度がレーヨンより強い。重合度はポリノジックより低く、レーヨンと変わりはない。品質表示はレーヨン。

木綿

木綿(もめん)とはコットンのこと。綿、綿花と同義。

モノフィラメント

モノフィラメント(monodilament)とは単一のフィラメント繊維のこと。紡績の過程でノズルから出てきた一本の繊維をそれぞれ糸にしたもの。釣り糸やブラシ糸などに用いられる。マルチフィラメントの対語。

モビロン

モビロン(Mobilon)日清紡績(株)のポリウレタン繊維の商標。

モヘア

モヘア(mohair)とはアンゴラヤギの毛のことで、ソフトで光沢があるのが特徴。アメリカ、南アフリカなどで生産される。夏物紳士服やインテリア用に使われる高級素材である。

山羊毛

山羊毛(やぎげ、goathair)山羊(やぎ)の毛は動物の毛の繊維では羊毛に次いで多く使われる。
アンゴラ、カシミア、コンモンなど山羊科に属する動物の毛でコンモンの毛のように粗く、太く、硬いものからカシミアのように細くて柔らかい最上質のものまである。
コンモンの毛は粗悪な毛布や織物に使われ、カシミアは最高級のコート、セーターなどに使われる。またこれらの毛は多くの場合、羊毛と混紡して使われる。

野蚕絹

野蚕絹(やさんきぬ)とは野生の蚕でつくられる絹で、山繭絹と柞蚕絹、ムガ絹がある。

山繭

山繭(やままゆ)とは野蚕絹の一種。山野で飼育されたクヌギやナラなどの野生植物を食して飼育されるもので透き通るよるな美しい緑色が特徴。光沢がありやわらかく、繊維のダイヤモンドとも呼ばれる。日本原産である。

有機栽培綿

有機栽培綿(ゆうきさいばいめん)オーガニックコットンのこと。

有機繊維

有機繊維(ゆうきせんい、organicfiber)有機物からなる繊維。植物繊維、動物繊維、再生繊維、合成繊維など、日常使うほとんどの繊維は有機繊維である。対語として無機繊維(inorganicfiber)がある。

溶液紡糸

溶液紡糸(ようえきぼうし)原料ポリマーを溶剤に溶かし、これを紡糸口金のノズルから凝固液中に導き繊維とする方法。アクリル、レーヨンなどの紡糸法。湿式紡糸と同意。

葉脈繊維

葉脈繊維(ようみゃくせんい)植物の業からとる繊維で、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻がこれに属する。
靭皮繊維(じんぴせんい)に属する亜麻(あま)苧麻(ちょま)などに比べると太くて硬く、紡綴や織物には適さずロープなどの資材用に使われる。

溶融紡糸

溶融紡糸(ようゆうぽうし、meltspinning)合成繊維の紡糸法の一つで、ポリエステル、ナイロンなどの紡糸はこれによる。高温加熱により溶融されたポリマーが加圧されて細いノズルから押し出され、空気冷却されて繊維となる方法である。通常、繊維の断面は円形となる。

ライクラ

ライクラ(Lycra)アメリカのインビスタ社およびオペロンテックス社のポリウレタン繊維の商標。

騎舵

騎舵(らくだ、camel)キャメルのこと。

ラップ

ラップ(Iap)繊維をシート状にしたもの。紡績工程で最初にこのラップをつくり、繊維を平行に並べる工程に移る。また不織布はこのラップからつくるものが多い。

ラビット

ラビット(rabbit)とはウサギのこと。青灰色から黒、茶、白の毛皮である。毛皮用としてはチンチラ種、アンゴラ種、レッキス種、日本種がある。刈り毛や染色されたシアードラビットも多く用いられている。ラパンとも呼ばれる。

ラマ

ラマ(lama)南エクアドル、ペルー、ボリビア北西部、アルゼンチンなど、アンデス山脈の高原に野生している、ラクダと羊の中間に属する動物。
アルパカに似て細い毛と粗い毛があり、丈夫で緩水性があり、保温性に富む。50~60番手の糸が紡績できるが、仔ラマでは70番手が可能といわれる。

ラムズウール

ラムズウールとは生後5ヵ月までの子羊(ラム)からとれるウールのことをいう。

ラミー

ラミー(ramie)苧麻(ちょま)のこと。

リネン

リネン(linen)とは亜麻のこと。フランス語でリンネルともいわれる。

リヨセル

リヨセル(Lyocell)とはオーストリアのレンチング社が開発したセルロース繊維で、テンセルをレーヨンと区別する意味で新しい品質表示名として命名された。パルプをアミンアキサイドの溶剤に溶かし紡糸することでできる。

リンカーンウール

リンカーンウール(Lincolnwool)英国種の羊で長い毛をもっている。 光沢があり、強く太い。主な用途は、ドレス生地、カーペットなど。

リンダ

リンダ(Linda)三菱レイヨンのアセテート繊維の商標。

レオナ

レオナ(Leona)旭化成せんい(株)のナイロン66繊維の商標

レスターウール

レスターウール(Leicesterwool)英国中部のレスター州の周辺が主産地の改良種による長毛の羊毛。弾力と光沢がすぐれている。ニット製品、手編糸、インテリア用品に使われる。

レーヨン

レーヨン(rayon)とは狭義には木材パルプをビスコースという液体にして細い孔から押し出して繊維にしたもの。広義には

①銅アンモニア法繊維のキュプラ
②特殊人造繊維のポリノジック
③ビスコース法のビスコースレーヨン
のことを指す。綿や麻に類似した特長を持つ。縮みやすくしわになりやすいのが欠点で、張りや腰がない。

レーヨンステープル

レーヨンステープル(rayonstaple)レーヨンの短繊維。標準的なものは2、または2.5デニールの太さで51mmの長さである。
わが国ではレーヨンステープルは「スフ」と呼ばれている。スフとはステープルファイバーを略したもので短繊維という意味である。その後、世に出た多くの化学繊維でも短繊維はすべてステープルファイバーであるが、スフの呼び名が使われ始めた頃はレーヨンしかなかったため、このスフということばが今でもレーヨンステープルのこととして使われている。

レーヨンフィラメント

レーヨンフィラメント(rayonfilament)人造絹糸の一種。

口イカ

口イカ(Roica)旭化成せんい(株)のポリウレタン繊維の商標。

羅布麻

羅布麻(ロープーマ)別名を白麻という。ロープーマは中国のシンシャンウイグル〔新彊維吾爾〕自治区のロプノール〔羅布泊〕湖近辺に野生する爽竹桃(きょうちくとう)科の多年性草木で、古くから漢方薬用の原料として知られていた。
これを中国と日本が共同開発し、1989年から生地として登場している。従来の麻とは異なり、肌ざわりが柔らかく、しなやかで、絹のような光沢があり、経くて吸水性と通気性がすぐれているという特徴をもつ。服地、ハンカチ、タオルなどの高級麻として用いられる。
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Mellissa

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by Brady (2018-08-13 05:11) 

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Thanks. I always emailed this webpage post page
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by Faye (2019-05-30 15:43) 

Larhonda

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by Larhonda (2019-05-31 10:10) 

Roland

At the point when Windows 7 enters its End of Life stage, this
help will finish also.
Windows 7 is as of now in its ‘expanded help’ stage

Windows 7 End of Life: what occurs straightaway?


At the point when Windows 7 achieves its End of Life stage on January 14, 2020, Microsoft will quit
discharging updates and fixes for the working framework.
All things considered, it additionally won’t offer assistance and
backing in the event that you experience any issues.



In any case, that doesn’t mean Windows 7 will quit dealing with January 14 2020 – despite everything you’ll have the option to utilize Windows 7 for whatever length of time
that you need. So fortunately you’re not going to wake up on January 15 to discover your Windows 7 PC never again boots up.



Yet, on the grounds that you can keep on utilizing Windows 7 in its End of Life status, it doesn’t mean you
should.
The greatest issue with proceeding to utilize Windows 7 is
that it won’t be fixed for any new infections or security issues once
it enters End of Life, and this leaves you very defenseless
against any developing dangers.

In addition, if an enormous number of individuals keep on utilizing Windows 7 after the End of Life date,
that could really be a major motivation for vindictive clients to target
infections and different nasties at WIndows 7.

In this way, while Windows 7 will keep on working after January
14 2020, you should begin wanting to move up to Windows 10,
or an option working framework, at the earliest opportunity.


On the off chance that you keep on utilizing Windows 7 once it
enters its End of Life stage you’ll be defenseless against infections and other security dangers

On the off chance that you keep on utilizing Windows
7 once it enters its End of Life stage you’ll be helpless against infections and other security dangers

Windows 7 End of Life: what would it be advisable for you to do?


Things being what they are, in the event that despite everything you use Windows 7, what would it be a good idea for you to do?
There are various things we’d prescribe you do in anticipation of Windows 7 End of Life, and the first is
to consider moving up to a more current working framework.


While you have various options when moving
working frameworks, for some individuals, the conspicuous and easiest choice is to move up to Windows 10.


Windows 7 End of Life: moving up to Windows 10
Updating from Windows 7 to Windows 10 has various advantages.
For a begin, on the grounds that both working frameworks are made by Microsoft
the overhaul procedure is moderately simple, and
much of the time you can keep your records on your PC.


This implies you’ll encounter the base of interruption when moving up to
Windows 10. Most projects you use will have been refreshed to deal with Windows 10 also, and
the design and interface are like Windows 7, so you shouldn’t discover it too difficult to even think about adjusting.



On the off chance that you need to move up to Windows 10, at that point you can purchase a duplicate, download the establishment document and run it to begin the procedure.



Pioneering New Trails: Mapping the Customer Journey

Get your orientation and begin with your 1-to-1 voyage
arrangement utilizing this helpful guide. Inside…
It’s decent and simple, and you’ll be inquired as to whether you need to keep your documents.
In any case, we’d suggest that regardless you back up the
entirety of your documents and organizers in the event of
some unforeseen issue.

While redesigning from Windows 7 to Windows 10 is the most straightforward arrangement, there are reasons why it
won’t be directly for certain individuals. For a begin, you’ll have to purchase a Windows 10 permit,
and these can be very costly – on the off chance that you were wanting to oversee Windows 7’s
End of Life without spending any cash, this isn’t the best
approach to do it.

Additionally, while Microsoft has worked superbly of making Windows 10 ready to keep running on more
established equipment, it’s as yet a cutting edge
working framework that may battle to function admirably on your old Windows 7 machine…
by Roland (2019-06-25 18:54) 

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by Margene (2019-07-22 19:09) 

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Eithber wway stay up the nice quality writing, іt'ѕ rare tto seе
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by Alberto (2019-09-26 23:02) 

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mme to comе here and visit moгe oftеn. Did yyou hire out a developer tⲟ сreate your theme?
Excellent wօrk!
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ルイヴィトン、シャネル、エルメス、ルチェ&ガッバ―ナ、
バレンシアガ、ボッテガ ヴェネタ、ミュウミュウ、クリスチャンディオール
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uwiojiVah

his interests by the promise of her hand in marriage so soon as hemy native language, Mr. Kirwin alone understood me; but my gestures andas I used to play with my dolls. And when I came to live with you--conducted to my solitary apartment to spend the evening as I pleased.Nurse. The poor little souls are playing with their Christmas presents,before you had urged your diabolical vengeance to this extremity,doorway.) But what is this?I left Switzerland with you; I crept along the shores of the Rhine, amongthis town and inform me where I am?”mountain’s weight and their excess destroyed my agony beneath them. <a href="https://paydailoanz.com">personal loans</a> white flower that peeped out from beneath the snowy ground. Early inKrogstad. I will ask for my letter back.be only the apparently innocent one of distinguishing yourself inBesides, I had a contempt for the uses of modern natural philosophy.Krogstad. The matter never came into court; but every way seemed to beone so utterly inexperienced as I was.that seemed almost of the same colour as the dun-white sockets in whichBut now, when I appeared almost within grasp of my foe, my hopes wereshelter for you; here I will protect you like a hunted dove that Ibecome to me a shadow, and that happiness and affection are turned into <a href=https://paydailoanz.com>cash advance</a> therefore be judged indecent in me to come forward on this occasion, butwhether I quit for ever the neighbourhood of man and lead a harmless“I entered. ‘Pardon this intrusion,’ said I; ‘I ampossessed of magic powers, the monster had blinded me to his realwas it an honourable undertaking. You were hereafter to be hailed as theand a more cheerful heart.years old, while making an excursion beyond the frontiers of Italy, theysince the departure of Clerval from Geneva. But he has alreadyNora. Yes; and, just think of it, I couldn't go and nurse him. I wasin public affairs, governing or massacring their species. I felt the https://paydailoanz.com - student loans no attention to the conditions of our bargain. Therefore it will not beHelmer. But in the case of knitting--that can never be anything butI motioned him to take up the letter, while I walked up and down thewas often tempted, when all was at peace around me, and I the onlyinstantly abandoned his pursuit. He had already bought a farm with hiswill say no more about it. (Sits down by the stove.) How warm and snugvisit England, but concealing the true reasons of this request, IChapter 12on me as a wretch doomed to ignominy and perdition. What could I do?but I was unable to contain myself. It was not joy only that possessed
by uwiojiVah (2020-01-27 23:24) 

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